肥満者の生涯肥満コスト:予防は医療支出の治療にはならない

たばこを吸う人達は、税金は多く払ってくれるし、すぐ死ぬから医療費もかからなくて助かる人達」という悪い冗談があるが、ホントかも知れない。
そして、日本国役人がやることになっている肥満(メタボ)対策はコストから考えれば意味のないことかもしれない。

Lifetime Medical Costs of Obesity: Prevention No Cure for Increasing Health Expenditure.
PLoS Med 5(2): e29
シミュレーションモデルで、生涯医療コストを20歳時の肥満人コホートで推定する。肥満のインパクト評価するため、喫煙者と、健康人(非喫煙者・BMI 18.5-25と定義)を比較対象とする。
相対リスク値以外は、全ての入力パラメータはオランダからのデータを使用したシミュレーションモデル。感度分析で疫学的パラメータの影響とコスト定義評価した。56歳までは年間医療関連支出は肥満者で最も高い。高齢になると、喫煙者のコストが高くなる。
余命期待値が異なるため、生涯医療関連支出は健康人が最も高く、喫煙者が最も低い。肥満者は、中間的である。疫学的パラメータ・コスト定義を変更してもこの結論は不変であった。



肥満・喫煙対策が成功したときの予防医療ケア総計の時間推移(減少せず vs 3%減少比較)







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