ホルモン補充療法中断3年後の結果:悪影響2-3年続く

多くの示唆を含む報告

心血管イベントリスクの影響というのは比較的短期ですむが、悪性腫瘍は後でじんわりとくるようだ。

エストロジェン+プロゲスチン(CEE+MPA)vsプラセボの心臓、乳癌、骨折に関するWHIトライアル比較は平均5.6年で、侵襲性乳癌の増加と、包括健康ベネフィットが認められられず中断された。
Heissらは、計画研究期間8.5年のフォローアップの介入後にあたる15730名のトライアル参加者(95%)のデータを解析した。
ランダムにプラセボに割り当てられた女性に比較して、CEE+MPA群は心血管、骨折リスクがあり、特に悪性腫瘍で有意に増加し、包括リスクが高い状態が平均2.4年続いた。


Health Risks and Benefits 3 Years After Stopping Randomized Treatment With Estrogen and Progestin
JAMA. 2008;299(9):1036-1045.
【概要】ベネフィットより包括健康リスクが上回ったことが理由で、、progestin vs プラセボのWomen's Health Initiative (WHI) トライアルの早期中断はフォロアップ平均5.6年
【目的】介入後3年(平均2.4年フォローアップ)の健康アウトカム報告
【デザイン、設定、参加者】介入は二重盲検、プラセボ対照、ランダムトライアル
conjugated equine estrogens (CEE) 0.625 mg 連日 +medroxyprogesterone acetate (MPA) 2.5 mg 連日
50-79歳の16608名の女性
1993-1998年の40センターで参入
介入後フェースは2002年7月8日から開始し、15730名の女性を検討
【主な測定項目】 半年モニタリングとアウトカム確認をper traial protocolで行った。
プライマリエンドポイントは冠動脈精神疾患と侵襲性乳癌
リスクとベネフィットのバランスを要約したglobal indexで、2つのプライマリエンドポイント+卒中、肺塞栓、子宮内膜癌、直腸結腸癌、股関節骨折、他の原因による死亡
【結果】初期ランダム割り当て後で比較した介入後の心血管イベントリスク(年次発生率)
CEE+MPA群(343イベント) 1.97% vs プラセボ群(323イベント) 1.91%


悪性腫瘍のリスク
CEE+MPA群 1.56% [n = 281] vs プラセボ群 1.26% [n = 218]; ハザード比, 1.24; 95% 信頼区間, 1.04-1.48)


乳癌診断数
CEE+MPA群 0.42% [n = 79] vs プラセボ群 0.33% [n = 60]; HR, 1.27; 95% CI, 0.91-1.78)

全原因死亡率
CEE+MPA群 1.20% [n = 233] vs プラセボ群 1.06% [n = 196]; HR, 1.15; 95% CI, 0.95-1.39)


リスク・ベネフィット包括指数 CEE+MPA群 HR, 1.12; 95% CI, 1.03-1.21で、リスクがベネフィットを上回る。


結論として、CEE+MPA割り当てされた介入期間中の心血管リスクの増加は介入期間後は見られなかった。
致死的・非致死的悪性腫瘍リスクに関わるCEE+MPA群の介入終了後の増加はプラセボ比較の+12%である。

by internalmedicine | 2008-03-05 08:51 | 動脈硬化/循環器  

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