薬剤アドヘランス改善のための"Direct to Patient"ランダムトライアル

医療用医薬品におけるDTC(Direct to Consumer)ってのはまだ原則解禁になってないが、米国ではかなり盛んなようで、私はpodcastingにおいてChampixの副作用をそれで知ってしまった(苦笑)。

"Direct to Patient"は患者に直接その薬剤の重要性を製薬会社側から直接郵送にて提示するもので、それに類似した試みは日本でもやられていると思う。
患者のアウトカム改善につながれば良いことだともうのだが・・・
製薬会社にとっても郵送程度の費用ならさほどコストもかかるまいと思う・・・

この"Direct to Patient"介入を心筋梗塞後のβ遮断剤アドヘランス改善するかどうか確認のランダムトライアルが行われた。

A Randomized Trial of Direct-to-Patient Communication to Enhance Adherence to β-Blocker Therapy Following Myocardial Infarction
Arch Intern Med. 2008;168(5):477-483.

【方法】クラスターランダム化対照トライアル
4つの地理的な分散した地域での医療メンテナンス機関でdirect-to-patient intervensionがアドヘレンスを改善するかどうかの検討
2004年6月から2005年5月まで
プライマリ分析は、β遮断薬投薬した退院後836名の心筋梗塞後患者
介入は、β遮断剤使用の重要性を2回の2ヶ月の郵送にて行った。
主なアウトカムハβ遮断剤治療カバー日比率と最初の郵送後9ヶ月における最低80%カバーしている患者比率
年齢、性別、総薬剤投薬、心筋梗塞と介入の日数、介入場所にて補正

【結果】フォローアップ期間を通して、介入群の患者は平均絶対値増加比率4.3%増加(相対的ベースラインからの増加は5.7%)で、1.3日のextra days 増加(P = .04)を意味する。
介入群間者は薬剤80%カバーを有する状況を17%増加(相対リスク 1.17;95%CI 1.02-1.29)
介入を受けた16名の患者毎に1名の処方遵守(月あたりの80日以上の処方遵守)に復帰

by internalmedicine | 2008-03-11 09:03 | 医療一般  

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