COPD患者でもβ遮断剤使用躊躇してはいけない?
2008年 03月 27日
製薬メーカー側の責任取りたくないという姿勢はっきりしているし、その気持ちもわかるが・・・実地医家にだけ責任100%負わそうとする・・・厚労省馬鹿役人どものせいで、助かるCOPD患者の人達も助からなくなってる(かも)(←これこそ不作為:桝添などこういう事態の存在さえしらされてないだろう)
COPD患者でもすくなくともβ遮断剤の使用に躊躇してはいけない!
Use of β blockers and the risk of death in hospitalised patients with acute exacerbations of COPD
Thorax 2008;63:301-305
【序文】心血管疾患はCOPD患者の主要死因であり、急性悪化時の入院、院内死亡、退院後死亡率の予測因子である。β遮断剤は心血管アウトカムを改善するが、COPD患者では、肺疾患への副作用の可能性のため投与を受けないことが多い。
COPD急性増悪入院患者でのβ遮断剤についての発表されたデータはない
この状況でのβ遮断剤使用に関連した因子同定をこころみ院内死亡率減少に関係するかどうかを決定しようというもの
【方法】1999年10月から2006年9月のCOPD急性増悪患者
アラバマ病院大学のデータ
【結果】 825名のクライテリア合致患者
院内死亡率5.2%で、β遮断剤使用者(n=142)はより高齢で、心血管疾患を多く有した。
傾向スコアを含む寄与因子補正多変量解析にて、β遮断剤使用は死亡率低下と関連 (OR = 0.39; 95% CI 0.14 ~ 0.99)
年齢、滞在期間、先行する急性増悪の回数、呼吸不全の存在、うっ血性心不全、心血管疾患、心血管疾患、肝疾患が院内死亡率の予測因子となる (p<0.05)
【結論】COPD急性増悪患者への β遮断剤の使用は耐用性が良好で、死亡率減少につながる。
この群全般のβ遮断剤の予防的効果については今後の検討課題
by internalmedicine | 2008-03-27 16:35 | 呼吸器系