突然死リスク増加:親の命日
2008年 03月 31日
ベネズエラ大学の研究で、3月29日ACC報告
Broken Heartについて・・・といっても・・・いわゆる“たこつぼ心筋”のことではなさそうだ・・・
http://www.acc.org/media/acc_scientific_session_08/press/saturday/Anniversary_effect_FINAL.pdf
肉親の命日、特に、親の命日は突然死の有意なトリガーとなる。特に男性において、そうであるとACCの57科学セッションで報告
予期しない、急激に起きる、多くは1時間以内の死亡という突然死のトリガーは主に不整脈で生じると考えられ、関連知見や予防法の発見にこの予防に役立つかも知れない
37-79歳の連続した102の突然死記録で、70%(n=69)が、冠動脈基礎疾患あり
13%(n=13)突然死で、親の外傷死(父親の命日:7名、母親の命日5名)で、1人が両親の命日
心臓発作の病歴、突然死・冠動脈疾患の家族歴、高コレステロール、糖尿病、喫煙、肥満・運動不足の状態の時、突然死は起こりやすい。怒り、ストレス、情緒的トラウマ、うつ・不安のような冠動脈疾患と関連する心理的特性は突然死と関連する。
命日突然死80%近く(n=10)は男性であり、この理由はわからないが、ストレス反応の性差と言えるだろう。
女性は、カテコラミンを含むストレスホルモン高値に反応が乏しく、予防的メカニズム、エストロジェン、protein Gi response pathwayなどが予防的に働くという考察が成り立つ
生涯ストレスを避けることはまぁ無理、心理的マネージメント、ストレス軽減介入、個別化された行動療法介入が必要となるのかも知れないという考察
日本で同様なことが成り立つかどうかは不明。
社会的背景、宗教などで、ストレス反応は異なるだろう・・・と思う。
ref.)
たこつぼ心筋症(LVAB syndrome)で終わらすな・・・ 2007-08-24
傷心症候群? 新しい疾患概念 2005-02-10
性差:オピオイド受容体を回するG-protein活性化
ffect of strain and sex on μ opioid receptor-mediated G-protein activation in rat brain
Brain Research Bulletin Volume 60, Issue 3, 15 May 2003, Pages 201-208
by internalmedicine | 2008-03-31 08:57 | 動脈硬化/循環器