ゼチアの臨床効果否定的報告:内膜中膜複合体厚

ゼチアは心疾患改善せずとcnn・・・これもACCがらみの報告

ACC Statement on ENHANCE Trial(2008)年1月15日・・・の内容だが・・

家族性高コレステロール血症患者で、ezetimibeとsimbastatin併用は、simbastatin単独群に比べ内膜中膜複合体厚に有意差なし
ただ、LDLコレステロールとCRPは減少させた


Simvastatin with or without Ezetimibe in Familial Hypercholesterolemia
www.nejm.org March 30, 2008 (10.1056/NEJMoa0800742)
プライマリエンドポイントである頸動脈内膜中膜複合体厚の平均差は、シンバスタチン単独群 0.0058±0.0037 mm、併用群で0.0111±0.0038 mm(P=0.29)

セカンダリアウトカムでは有意差なし(頸動脈内膜中膜複合体厚と下肢動脈内膜中膜複合体厚の他の因子)

平均 (±SD) LDL cholesterol 値は シンバスタチン単独群で192.7±60.3 mg /dL(4.98±1.56 mmol per liter)、併用群で 141.3±52.6 mg /dL(3.65±1.36 mmol /dL) (a between-group difference of 16.5%, P<0.01)

2群のTG、CRP減少差は6.6%と25.7%で、併用群の低下が大きい
(P<0.01 for both comparisons)

副作用・安全性特性は両群同様


ゼチア: 2007-06-13


臨床的アウトカムの結果はPERISCOPE:アクトスとは随分違いますなぁ・・・でも、クリティカルな状況での有効性はどうなのだろう。
副作用イベントが少なく、LDL減少、CRP低下をもたらしたのは吉報では・・・と製薬会社の方をもつ私・・・



だが、一般的にはこの発表に関しては、Chuck Grassley議員から、昨年11月のAHA会合でENHANCEの結果は公表できたとばらされた。
意図的な公表の遅れと言われても仕方がない・・・こういう批判が今話題になっているようだ。
(medpage TODAY)

by internalmedicine | 2008-03-31 16:38 | 動脈硬化/循環器  

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