AHA:科学ステートメント:訓練受けてない人はできるだけ胸部圧迫で・・・

MICR:胸骨圧迫の中断を最小にすることで死亡率減少 2008-03-12 で触れたが、アメリカ心臓病学会ステートメントが発表された。

Hands-Only (Compression-Only) Cardiopulmonary Resuscitation: A Call to Action for Bystander Response to Adults Who Experience Out-of-Hospital Sudden Cardiac Arrest
(pdf)
AHA ECC Committee推奨
●大人が突然倒れたとき、訓練されたbystanderと訓練を受けていないbystanderはまず救急連絡を行い質の高い胸部圧迫を行うことと胸部の中心を強く、早く行うこと、中断を極力少なくすること(Class I)
●訓練されてないbystanderの場合、hands-only CPR すべき(Class IIa)
AEDが届き、使用可能となるまでひたすら継続する。
●訓練を受けたbystanderの場合胸部圧迫を最小の中断にするよう呼吸補助をその能力に応じておこなう。
30:2の胸部圧迫:換気比率(Class IIa) もしくはhands-onlyでおこなう(Class IIa)
AEDが到着し使用可能となるまで継続



「マウス・ツゥ・マウス」人工呼吸は心肺蘇生の象徴であった。
私などは子供のころ見た「おれは男だ!」でみたシーンが忘れられない。
テレビドラマの影響も、CPR初期教育上侮れないのだ!


Medscapeから一部紹介
AHAの“sicence advisory”ステートメントにて、心停止後のアウトカム改善に必ずしもつながらず、bystander開始CPRはさほど多くないということも大きな理由の一つとのこと
多くの心室粗動や心筋梗塞の患者で胸部圧迫である程度十分であるということが認知されつつある。

“やらないCPRより、やるCPR”と、AHAステートメントの議長であるDr Michael Sayre (Ohio State University, Columbus)は述べている。
もし訓練を受けてない場合は、突然ひとが倒れた場合は、まず胸部圧迫を行うことを勧め、もし訓練された場合は、できるだけ、訓練通りのことを行ってもらう・・・というように変えたとのこと


ほぼ同列に以下のステートメントもあった
Reducing Barriers for Implementation of Bystander-Initiated Cardiopulmonary Resuscitation
pdf

by internalmedicine | 2008-04-12 11:27 | 医療一般  

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