無症候性甲状腺機能低下症と虚血性心疾患と関連

今後、男性の甲状腺機能検診がはやるのだろうか?

日本のデータで、無症候性甲状腺機能低下症と虚血性心疾患と関連あり
その後の薬物介入の有無、そして介入にてどのようになったのか知りたいところ
ですが・・

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Risk for Ischemic Heart Disease and All-Cause Mortality in Subclinical
Hypothyroidism

The Journal of Clinical Endocrinology & Metabolism Vol. 89, No. 7 3365-3370

無症候性甲状腺機能低下症と動脈硬化疾患(虚血性心疾患、脳血管疾患)との関連を調査。1984-1987年甲状腺疾患検診2856名(平均58.5歳)中、257名の無症候性甲状腺機能低下症(TSH>5.0 mU/liter)と2293名の対照(TSH 0.6-5.0)

横断的検討で、無症候性甲状腺機能低下症は虚血性心疾患と相関(年齢、収縮期血圧、BMI、コレステロール、喫煙、ESR、糖尿病存在の有無と独立して) [男女総数でodds比 2.5; 95%CI1.1?5.4 男性でOR, 4.0; 95% CI, 1.4?11.5]
女性では相関無し

しかし、脳血管疾患では相関無し(OR, 0.9; 95% CI, 0.4?2.4).

甲状腺抗体の存在による無症候性甲状腺機能低下症と虚血性心疾患の影響は検出できず

1998年までの10年フォローアップ研究で男性ではベースライン測定後3.6年で死亡率増加する(hazard ratio, 1.9?2.1)が、女性では増加しない。特定死亡原因は決定できず。

by internalmedicine | 2004-07-20 14:24 | 動脈硬化/循環器  

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