中国毒へパリンについてNEJMで報告

中国毒へパリンについてNEJMで報告

2008年、急性過敏症反応がまとまって報告され、2007年11月から生じていたものであった。症状は、低血圧、顔面の腫れ、頻拍、じんましん、吐き気など。当初から透析器具に注目し、CDC予防センターが原因として、Baxter Healthcare製造の(1000 U /ml, in 10-ml と 30-ml multidose vials) を同定したもの、その後リコールが行われた。

過剰過硫酸化化合物であるコンドロイチン硫酸(OSCS)が、疑惑ロットの30%重量比に認められたのである。加えて、デルマタン硫酸(dermatan sulfate)がへパリンの不純物として認められた。


さて、どれが原因で、アナフィラキシー様反応を生じたか?

この場合は、
"発現機序としてIgE抗体を回するものと介さないものがあり、以前は前者をanaphylaxis、後者をanaphylactoidと称していた
ということで、アナフィラキシー様と表現されているようだ・・・

Contaminated Heparin Associated with Adverse Clinical Events and Activation of the Contact System
N Engl J Med. April 23.2008(www.nejm.org)
へパリンを含む化合物である、 oversulfated chondroitin sulfate (OSCS)が世界的に供給されている静脈注射用へパリンが、アメリカ・ドイツで、その投与時アナフィラキシー様反応を発生させたかどうか判断すべき差し迫った問題が生じたのである。

OSCSは非分画ヘパリンのロットで見つかり、合成OSCSと同様、直接、キニン・カリクレイン経路をヒト血清で活性化し、強力なvasoactive mediatorであるブラディキニンを生成する。
加えて、OsCSは、anaphylatoxinsC3a、C5a合成を誘導する。
2つの経路の活性化はfactor XII液相活性化に予期せず関連し、この反応に依存している。

ブタやヒトで同様にOSCSの影響を受けることが様々な血液資料で示された。
OSCS含有へパリンと合成OSCSをブタに静脈投与したとき、カリクレイン活性化に関連した低血圧を生じる。



日本にも一部輸入の報道があったが厚労省はいまだ動きなし!

米国ヘパリン薬害:中国産ヘパリンやはり日本にも!・・・ここでもずさんな厚労省の仕事 2008-04-24
ヘパリン薬害:わたしらは工業製品として許可してるのであって薬剤としては承認してないよ by 中国政府 2008-02-28

“アナフィラキシー様ショック” → NSAIDS不耐症・過敏症 2007-12-20

by internalmedicine | 2008-04-26 09:53 | 医療一般  

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