ED受診・急性重症頭痛患者

"Acute Headache: Who should we CT?"・・・ってのは実に実地医家にとって重大な関心事・・・ED受診の1-5%程度で、一部にSAHなどを含む場合があり、その場合は若い人でも生じ、50%の死亡率なため、医療過誤騒動のもととなる。急性発症(1分以内)の頭痛の70%がSAHを示唆し、バイタルサイン陰性で、神経学的所見なく、体温も正常、意識レベルも正常、neck stiffnessもないという場合が多い。いわゆる、"lone acute sudden headache"は、80-90%が良性疾患であるが、訴訟問題もあり、日本では、”割りばし訴訟”のようなこととなるので・・・医療資源を考えず、対策するのが医者の身のためである・・・日本の司法の異常さのためアメリカよりひどい状態になるとは・・・

本来の医療では、病歴である程度、CT要否を決めることができるそうである・・・

Emergency department evaluation of sudden, severe headache
QJM, doi:10.1093/qjmed/hcn036
3ヶ月間で、12025名の連続受診患者のうち、91名の成人で突然の重症頭痛

頭痛強度ピークまでの時間記載と頭痛期間の記載があったのはわずか33%のみ

5分以内にピークを迎えて1時間超続く場合の患者を対象にCT施行
このクライテリアに合致した事例の33%(29名)で施行
クライテリアに合致しない事例13%(11名)でも施行

腰椎穿刺を適応と思われる前例で施行試み、ただ3/24例にて不成功・断念

クモ膜下出血が疑われるとき、81%でspectrophotometry施行された。

患者のうち、52(60%)は特異的診断が得られ、17(33%)が不十分な病歴にかかわらず診断が可能であった。

12名(14%)はIHS分類で診断された。

神経学的助言が考慮されたのはわずか20名(23%)のみ




Pain characteristics of the acute migraine attack
Headache. 2006 Jun;46(6):942-53.

by internalmedicine | 2008-04-30 15:40 | 内科全般  

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