早期再分極(early repolarization)は心室粗動のリスク要因である

心臓突然死は、米国で年間約35万人に上る重大な社会的問題

院外心停止では3-10%

EMSの発達にかかわらず、わずか3-10%しか蘇生成功しない現状

心臓の構造的疾患のない事例が6-14%含まれるため、その予測が重要となる。
早期脱分極は1-5%の人に認められる心電図上の変化であり、通常、寮生と考えられているが、実験的には不整脈発生が示唆されていたが、実際には確認されていない


特発性心房細動の患者ではearly repolarizationの頻度が高かった。


上記結論だが、この所見は、失神、突然死家族歴の評価に重要となるだろうと解説
この所見が、いわゆる人間ドックで見つかった場合の評価は不明・・・ということで

Sudden Cardiac Arrest Associated with Early Repolarization
N Engl J Med. Vol. 358:(19)2016-2023 May 8, 2008

心電図上の早期再分極(early repolarization)の定義
・少なくとも2誘導でQRS-ST junction(Jポイント)の上昇
・Jポイント上昇は1mm(0.1 mV)ベースラインより上昇したもの
・QRS slurring(QRS部分からST部分へのスムーズな移行)、notching(下壁誘導・側壁誘導:a positive J deflection inscribed on the S wave:J点(QRS-Tの移行点)の高さでのnotch)

The J point is an essential landmark for measuring QRS duration. The J point is at the end of Ventricular depolarization and at times can be hard to find.

・前胸部誘導(V1-3)での右室形成不全やBrugada症候群の除外



早期再分極ってのも、結構解釈が難しいと思うのだが・・・

by internalmedicine | 2008-05-10 09:40 | 動脈硬化/循環器

 

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