心不全治療は確実に向上している
2004年 07月 21日
“(拡張型心筋症患者の報告で)1991年から2000年までの10年間、年間死亡率は3%と改善が認められます。1991年から2000年にはACE、βブロッカーが73%の人で服用されていました。”
(引用:http://ns.gik.gr.jp/~skj/lecture/okamoto03.php3←かなり重い)
心不全治療はここ20年ほどで“心不全の病態で示したレニン・アンジオテンシン系を中心とした神経体液性因子活性化の悪性サイクルを抑制するには、当然サイクルを抑制するACE阻害薬、β遮断薬、アンジオテンシン受容体拮抗薬(ARB)、アルドステロン拮抗薬、低容量のハンプの使用”などが使われてきており、日本でもグローバルでも心不全治療により生存率の改善が認められてきております。
Trends in Heart Failure Incidence and Survival in a Community-Based Population
JAMA. 2004;292:305.
【結論】20年間心不全の発生頻度は減少せず、心不全後の生存期間がのびているが、女性・老人では改善の程度が少ない。
【結果】心不全の頻度は男性で高い(男性:378/100 000 95% CI:361-395、女性 289/100 000 95% CI, 277-300)、男女とも時代の変化無し。
平均4.2年(range 0-23.8)年フォロー後、3347死亡(女性1930、男性1417)。
心不全後の差依存率は女性より男性が悪化(相対リスク:1.33 95%CI 1.24-1.43)だが、時とともに改善(5年生存率:1979-1984 43%、1996-2000:52% P<.001)。
しかし、男性、若年層は生存期間延長をもたらしたが、女性や老人では軽微か無し。
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女性の生存率改善がさほどないのは?高齢者・女性の生存率まで改善する方法とは?
不思議なのはACE阻害剤がHFSA実地ガイドラインの項目にないことです。ただ、各項目にはACE阻害剤は必須としてかかれている。誤解をまねきそうな書き方が気になります。
by internalmedicine | 2004-07-21 10:06 | 動脈硬化/循環器