喫煙教育:“影響ある生徒”への介入のが効果的

学校教育で、“influential student”に大きな役割をさせるというのは良い考えのようだ。
あこがれの同級生がたばこはだめといえば響くし、この影響はinformalなときにまで及ぶ。単なる先生たちからの指導以上に効果があるのかもしれない。


An informal school-based peer-led intervention for smoking prevention in adolescence (ASSIST): a cluster randomised trial
The Lancet 2008; 371:1595-1602
【介入】
29 学校 (5372 生徒)をランダムに割り当て、 stratified block randomisationを行い、通常の禁煙教育継続対照群と、介入群に分けた
介入は、ASSIST [A Stop Smoking In Schools Trial] programmeで、“influential student”を喫煙しないよう、学級以外でのインフォーマル間も、サポーターとして訓練する
1-2年次フォローアップをおこなうもの

【結果】
介入群の喫煙オッズ比は
介入直後(n=9349):0.75 (95% CI 0.55–1.01)
1年フォローアップ時(n=9147):0·77 (0·59–0·99)
2年フォローアップ時(n=8756):0·85 (0·72–1·01)


高リスク群の呼応オッズ比はそれぞれ、0.79(0.55–1.13 [n=3561]), 0.75 (0.56–0.99 [n=3483]), 0.85 (0.70–1.02 [n=3294])

3年フォローアップthree-tier multilevel modelで、喫煙継続オッズ比は、0.78(0.64-0.96)



“Influential Student”の選定方法
12-13歳の全生徒にアンケートを実施し、もっとも影響ある同級生を選定してもらう
・同級生で最も誰をrespectする?
・同級生でスポーツや他のグループ活動での良いリーダーは誰?
・同級生で最も誰を尊敬する?
ってことで選定するとのこと

格好良い同級生がたばこをやめろよ・・・っていえば、喫煙習慣が確立してない状況ではクリティカルなのかもしれない


キムタクのドラマが始まったそうだ・・・(私個人の)予想通り、“喫煙シーン”があったとのこと・・・総理大臣役だそうだが、“煙草を吸う総理大臣”なんて支持されるのだろうか?・・・いまどき煙草を吸うシーンをわざわざ撮影するなんて、好感度をわざと落とそうとしているとしか思えない。

子どもたちが“かっこよい”と思っている芸能人はいわば“Influential Person”・・・彼らが喫煙すると悪影響は大きい・・・もっともキムタクが子供たちに人気があるかどうかは?であるが・・・

困った芸能人たちが多い中、安室奈美恵さんの逸話?(ライブの打ち上げの席で「スポーツ報知」の記者に、「まだたばこなんて吸っているんですか。やめた方がいいですよ、本当に」と愛敬ある口調でアドバイスしたとか。(スポーツ報知2001年5月11日付) )はカッコいい・・・

by internalmedicine | 2008-05-14 15:35 | 喫煙禁煙  

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