子癇前症予測因子としての血圧値


メディアからの総攻撃の対象は医師側にのみ向うが、“作られた弱者”妊娠中リスク評価されてない妊婦の存在など許されるはずもない。
医師側の防御として、血圧によるリスク層別化を妊婦側に提示しておく必要があるだろう。

Accuracy of mean arterial pressure and blood pressure measurements in predicting pre-eclampsia: systematic review and meta-analysis
BMJ 2008;336:1117-1120 (17 May), doi:10.1136/bmj.39540.522049.BE (published 14 May 2008)
34研究、60599名の女性(3341名の子癇前症ケース)
子癇前症リスクの少ない群で、第2トリメスターでの血圧測定AUsummaryROCは
収縮期血圧 0.68 (95% 信頼区間l 0.64 ~ 0.72)
拡張期血圧 0.66 (0.59 ~ 0.72)
平均血圧   0.76 (0.70 ~ 0.82)

第1トリメスターでも同様

第2トリメスターで平均血圧90mmHg以上のとき、陽性尤度 3.5(95%信頼区間 2.0-5.0)で、陰性尤度 0.45(0.16-0.75)

高リスク群では、妊娠13-20週目の拡張期血圧 75mmHg以上が子癇前症予測ベスト指標; 陽性尤度比 2.8 (1.8 - 3.6), 陰性尤度比 0.39 (0.18 - 0.71)

追加的サブグループ解析は予測正確性を改善しなかった。



by internalmedicine | 2008-05-16 09:59 | 医療一般  

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