感染症治療におけるコルチコステロイド治療

臨床医は既知の免疫抑制作用、長期合併症のため、activeな感染症にステロイドを処方することはさけるのが一般だが、検討の結果安全性を群分けしたもの

Arichives of Internal Medicneのレビューで、コルチコステロイドは、感染症の多くに安全で有効だという記述、だが、HIV感染でCD4数少ない場合の3週間以上使用は避けるべきという話

Use of Corticosteroids in Treating Infectious Diseases
Arch Intern Med. 2008;168(10):1034-1046.

出版化されたランダム化、二重盲検トライアル、コルチコステロイド vs プラセボを感染症に用いた検討
ウィルス感染、咽頭痛、脳のcysticercosisを除いて、抗生剤処方者全員にプラセボ vs コルチコステロイドを割り当てた研究

5群に分けて、有効性・安全性を評価
Group 1 – ステロイド治療で改善(細菌性髄膜炎、結核性髄膜炎、結核性心外膜炎、重症のチフス熱、破傷風、中等症・重症のカリニ肺炎)
Group 2 – ステロイドで長期効果ありl(細菌性関節炎)
Group 3 – ステロイド治療で症状コントロール (帯状疱疹、伝染性単核球症、クループ、肺炎球菌肺炎、咽頭炎、扁桃周囲膿瘍、廃結核、リンパ節気管支結核、結核性胸膜炎)
Group 4 –ステロイド治療無効(急性気管支炎、ウイルス性出血熱、百日咳、重症市中肺炎)
Group 5 –ステロイド治療が有害(ウィルス性肝炎、脳マラリア)

さまざまな感染症でコルチコステロイドは有効で、安全。
だが、HIV感染やCD4低値の場合、 3週間以上のコースで中止すべき

by internalmedicine | 2008-05-28 16:01 | 感染症  

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