医師患者での治療評価は変わらない

医師・患者それぞれの評価で全般改善度評価が行われ、有用度評価につながることもある。
患者と医師による、治療効果に関する全般的治療効果が多くの疾患治療有効性を評価するのに行われている。下記報告により医師と患者の全般評価は平均的には一致していることが判明したが、得意的状況や治療により多少の差が出る可能性があることも予想される

Doctors’ versus patients’ global assessments of treatment effectiveness: empirical survey of diverse treatments in clinical trials
BMJ 2008;336:1287-1290 (7 June)
【目的】医師の全般評価が患者の全般評価と一致するかどうか?
【デザイン】 種々状況下でのシステミックレビューに含まれるトライアルの検討
【データソース】Cochrane database of systematic reviews
患者全般評価データと医師全般評価データ
【主要アウトカム測定】相対オッズ比(実験的介入群vs対照での全般改善比を医師・患者により比較したもの)と医師・患者による改善比
【結果】患者全般評価と医師全般評価比較を、18の状況下、240トライアル、63種類の治療で比較(95%信頼区間 0.88 to 1.08; I2=0%, 95%信頼区間 0% to 30%).

63種比較のうち62種で、患者による治療ratingの影響と医師によるrating比較では相違なしだが、1つの比較だけ信頼区間が大きいものであった。

平均での改善率は医師評価、患者評価で相違なし(サマリー相対オッズ比 0.98, 0.88 ~ 1.06; I2=0%, 0% ~ 24%)

【結論】治療効果の医師全般評価は患者のそれと類似.


・疾患・状況:筋骨格系、神経精神・心身、その他
・アウトカム種類:連続、不連続
・ブラインド化:患者・医師、不適切、医師のみ、患者・医師ともブライド化されず
・治療vsプラセボ・無治療、2つの積極的治療群比較

サブグループ

患者・医師関係とプラセボ効果は量依存的関係 2008-04-11

Cochrane Library database から、 "global"(全般)という言葉に注目して、抽出された文献での検討されたものだが、疾患種類が偏っている気がする

by internalmedicine | 2008-06-06 10:08 | 医療一般  

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