坦癌患者のレジオネラ肺炎
2008年 06月 06日
Legionella Pneumonia in Cancer Patients.
Medicine. 87(3):152-159, May 2008.
レジオネラは、免疫不全・健常者とも、院内肺炎・市中肺炎で重要な病因である。
坦癌患者でのレジオネラ肺炎(LP)の臨床的経過・適切な抗生剤治療は不明。
13年間にDFAで培養陽性のがん患者49名の経過をまとめた報告
82%が血液系悪性疾患で、37%が骨髄移植レシピエント
80%は悪性疾患活動性があり、リンパ球減少(47%)、全身ステロイド治療(41%)、化学療法63%がベースラインとして多かった。
培養:8例,16%、DFA:29例,59%、両者:12例,25%
DFA偽陽性4例、8%
時間的・地理的集積性認めず
陰影:多葉性61%、両側性55%
治療への反応平均期間8日間
18例、37%で治療遷延(25日間)した合併症あり、致死率31%
2例で治療適正にかかわらず再発。
重症肺炎では、抗生剤の併用により、アウトカム改善し、補正されるようだ
外来ではLPは少ないが、重症の合併症・高死亡率となる。
癌患者のLP治療は、より新しい世代のマクロライド・キノロンを含む治療が必要な長期経過となることが多い。
by internalmedicine | 2008-06-06 10:52 | 感染症