尿の泡に関するFAQ
2008年 06月 09日
ヒポクラテスのおっさんが腎疾患と関連があると言い出したという話(1764年に蛋白尿発見は待たねばならないのだが・・・)の混同?
ウェブ検索すると、以下のような記述が拾える
"尿の泡は、タンパクの過剰によりなり、単に、尿の流量が力強いくて、尿中に、思いっきり空気が入り込み空気とらえ込みが生じるためということもある。
泡立つ尿は腎臓の異常とは関連がない、濃縮した尿の粘性増加が関連有る。尿中に蛋白が大量に含まれているとき、泡が目立つかもしれない。
造影剤後尿の粘性は増加するらしい(Acta Radiol. 1997 Nov;38(6):1079-82
・・・もっともらしいのは尿の粘性による説明か?
以下の報告がある
蛋白尿患者から100名の尿試料を用いて、比重、oval fat body、pH、泡の存在を検討報告
Surface tension, proteinuria, and the urine bubbles of Hippocrates
Lancet. 2000 Mar 11;355(9207):901-2.
尿の表面張力と蛋白量は実によい相関関係を示すことが示されていたわけだ・・・
故に、”泡立ちがよい尿”は”蛋白尿”の可能性があるということになる。
糖尿病蛋白尿顕在期では・・・泡立ちやすかろう・・・という話か?
尿の泡と糖尿病が直接関係ないわけではないが、やはり、情報の混乱が存在するようだ。
by internalmedicine | 2008-06-09 15:07 | 医療一般