Electrical dyssynchrony:QRS幅≧120msec<入院患者での検討>

非同期運動“Electrical dyssynchrony”は、QRS 120ms以上を定義された状態で、外来心不全患者の死亡率増加と関連することは判明している。心臓再同期治療が念頭になると思われるが・・・

心不全入院患者のQRS幅による予測値を評価するため、Wangらは後顧的にデータ解析をおこなった(EVERESTトライアル)

9.9ヶ月フォローアップ中央値にて、QRS幅拡大(≧ 120 ms)で正常の対照より、全原因死亡と心不全による心血管死亡・再入院項目にて悪化がみられた。


Clinical Implications of QRS Duration in Patients Hospitalized With Worsening Heart Failure and Reduced Left Ventricular Ejection Fraction
JAMA. 2008;299(22):2656-2666.
Efficacy of Vasopressin Antagonism in Heart Failure Outcome Study With Tolvaptan (EVEREST) Investigators
フォローアップ9.9ヶ月中央値間で、
全原因死亡率

QRS幅正常:18.7%
QRS幅延長:28.1%

(hazard ratio [HR], 1.61; 95% confidence interval [CI], 1.38-1.87)

心血管死亡・心不全再入院組み合わせ

QRS幅正常: 32.4%
QRS幅延長: 41.6%

(HR, 1.40; 95% CI, 1.24-1.58).

QRS幅延長がリスク増加と関連することが全原因死亡率に関わる多因子補正、心血管死亡・心不全入院に関わる因子補正にて確認された
(HR, 1.24; 95% CI, 1.02-1.50) 、HR, 1.28; 95% CI, 1.10-1.49).

QRS幅延長の105名、3.6%が 入院最後の心電図にてQRS幅が正常となった。

by internalmedicine | 2008-06-11 10:33 | 動脈硬化/循環器  

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