ビタミンD不足は心臓発作リスク増加のもと

低ビタミンD血症による副事象は、高緯度、冬場で生じやすく、心臓発作や心臓疾患リスクに影響を与えるものと思われる。

疫学的な報告、Vitamin D Deficiency and Risk of Cardiovascular Disease((Circulation. 2008;117:503-511.))にて
ビタミンD欠乏は特に筋骨格系へ悪影響を与え、心血管系への悪影響を与えるものとまず考える。加えて、ビタミンD受容体は血管平滑筋、血管内皮、心臓心筋細胞に分布し、in vitroでは、1,25-OH Dが直接レニン遺伝子発現を抑制し、血管平滑筋細胞・心筋細胞の増殖・文化を調整する。ビタミンD受容体ノックアウトマウスでは、レニンアンジオテンシン系のupregulationがみられ、高血圧・左室肥大が認められた。
という考察がある。

今回前向きの研究

25-Hydroxyvitamin D and Risk of Myocardial Infarction in Men
A Prospective Study
Arch Intern Med. 2008;168(11):1174-1180.
【背景】ビタミンD欠乏は、動脈硬化・冠動脈疾患発症に関係?
【方法】Health Professionals Follow-up Studyの18225名の男性のnested case-control studyで検討
40-75歳で、心血管疾患無しの対象者
1993年4月1日から1995年11月30日まで
10年フォローアップ
454名、非致死的心筋梗塞、致死的冠動脈疾患
【結果】マッチ化した変数補正にて
男性では、25(OH)D低値群(≤15 ng/mL [nmol/L, × 2.496])では、25(OH)D (≥30 ng/mL)の高値群 に比べて、MIリスク増加(相対リスク [RR], 2.42; 95% 信頼区間 [CI], 1.53-3.84; P < .001 for trend)

心筋梗塞、BMI,アルコール摂取量、身体活動性、糖尿病;高血圧歴、民族、地域、海産物ω3摂取、LDL・HDLコレステロール、TG値の付加的補正後も有意差残存 (RR, 2.09; 95% CI, 1.24-3.54; P = .02 for trend)

中間25(OH)D値の男性でさえ、相対リスク増加
25(OH)D 値:22.6-29.9 ng/mL: RR, 1.60 [95% CI, 1.10-2.32]
25(OH)D 値:15.0-22.5 ng/mL: RR, 1.43 [95% CI, 0.96-2.13]



PADとの関係
Serum 25-Hydroxyvitamin D Levels and the Prevalence of Peripheral Arterial Disease: Results from NHANES 2001 to 2004
Arterioscler. Thromb. Vasc. Biol., June 1, 2008; 28(6): 1179 - 1185.

ビタミンD血中濃度に影響されるだけか?黄色人種などの白人以外に関係有るか?中緯度住民に関係有るか?

by internalmedicine | 2008-06-11 14:25 | 動脈硬化/循環器  

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