易ケトーシス2型糖尿病:HHV-8との関係
2008年 06月 18日
2型糖尿病の亜型、ケトーシスが著明な病型で、黒人・南アフリカ人で頻度が多い病型で、急性発症で、インスリン治療を短期的に行う必要のある病型である。
この病型で、human herpesvirus 8 (HHV-8)が関連しているという話
日本ではないのだろうか?
予備的横断研究で、ケトーシス傾向のある2型糖尿病(ketosis-prone DM-2)で、南アフリカ出身患者に多いという
Ketosis-Prone Type 2 Diabetes Mellitus and Human Herpesvirus 8 Infection in Sub-Saharan Africans
JAMA. 2008;299(23):2770-2776.
ケトーシス傾向2型糖尿病で、HHV-8抗体71例(87.7%)
非ケトーシス2型糖尿病では、HHV-8抗体16例(15.1%)
オッズ比:39.9 (95%信頼区間17.1-93.4 P<.001)
36の対照(40.0%)との比較で、オッズ比10.7(95%CI 4.9-23.4; P<.001)
HHV-8遺伝子DNAはケトーシス傾向の2型糖尿病急性発症期で13例中6例、非ケトーシス2型糖尿病では9例中0
HHV-8存在する4日間で、HHV-8蛋白をヒトランゲルハンス島細胞で見いだした。
Human herpesvirus 8 (HHV-8)は、カポシ肉腫、 primary effusion lymphoma (body-cavity–based B-cell lymphoma)、 plasmablastic form of multicentric Castleman's disease、そして、発熱・関節痛・脾腫・リンパ腫症・下痢・易疲労感を免疫不全状態患者で生じる病態の存在、そして、健常者も同様症状を生じるという報告があった。
A Relapsing Inflammatory Syndrome and Active Human Herpesvirus 8 Infection
N Engl J Med Vol 353:156-163, July 14,2005
by internalmedicine | 2008-06-18 10:09 | 糖尿病・肥満