10分ビタミン点滴ビジネス
2008年 06月 19日
nico動画:http://www.nicovideo.jp/watch/sm3680585 (expireは時間の問題だろうが・・・)
TENTEKI10
保険適用外の自費診療ということと、医師・看護師が行っているということで医療法・医師法上の問題はないのだろう・・・・・・内容は総合ビタミン剤の点滴主体・・・効果があるのだろうか?
一応、“仕事後の疲労”に対するビタミンC注射の有効性トライアルがあるようだ・・・まだ募集中で結論が出るにはしばらくかかるのかもしれない。
Efficacy of Vitamin C Injection on Fatigue in Workers After Work( NCT00633581)
二重盲検ランダム化トライアル
プライマリアウトカム:注射前後の疲労VASスケール
セカンダリアウトカム:
・注射前、直後、1日後のROS
・注射前、直後血中ビタミンC濃度
このトライアルのため、この治療?を今のところ正面から否定しがたい状況となっている。
中身は、ネオラミンスリービー&ビタミンCあたりか?
チアミンジスルフィド、ピリドキシン、ヒドロキソコバラミン、アスコルビン酸
提示している効能・・・<効能>・肉体疲労 ・ストレス ・肩こり ・潜在性ビタミン欠乏症 ・肌荒れ ・イライラ、精神不安 ・肩こり
ネオラミンスリービーのほんとの効能効果は
○本剤に含まれるビタミン類の需要が増大し、食事からの摂取が不十分な際の補給(消耗性疾患、妊産婦、授乳婦など)
○下記疾患のうち、本剤に含まれるビタミン類の欠乏又は代謝障害が関与すると推定される場合
●神経痛
●筋肉痛・関節痛
●末梢神経炎・末梢神経麻痺
ビタミンC注は効能又は効果
1.ビタミンC欠乏症の予防及び治療(壊血病、メルレル・バロー病)
2. ビタミンCの需要が増大し、食事からの摂取が不十分な際の補給(消耗性疾患、妊産婦、授乳婦、激しい肉体労働時等)
3.下記疾患のうち、ビタミンCの欠乏又は代謝障害が関与すると推定される場合
(1)毛細管出血(鼻出血、歯肉出血、血尿等)
(2) 薬物中毒
(3) 副腎皮質機能障害
(4) 骨折時の骨基質形成・骨癒合促進
(5)肝斑・雀卵斑・炎症後の色素沈着
(6) 光線過敏性皮膚炎
ビタミンCもサプリメントとして多く摂取すると有害?・・・今回は糖尿病患者のみ 2004-11-18
ビタミンサプリメントは肺がんリスクを減少するどころか増やす可能性がある 2008-03-03
「たばこはビタミンCを壊すので、サプリメント補給が必要である」・・・という宣伝を聞くがビタミンCを壊すという根拠は乏しい。喫煙者でのアスコルビン酸濃度が低いという多くの報告はあるが、喫煙者の生活習慣者はビタミンC摂取量が少ないという報告(Ann N Y Acad Sci 1993;686:347-58. )が主な影響因子であり、他、摂取量記載ミスや、ビタミンCのbioavailabilty、吸収条件、ストレス、ビタミンを含む消化過程やstorage timeが影響を及ぼす( Nutr J. 2007 Nov 13;6:41. )
食事由来のビタミンCと白内障 2007-02-27
・比較的栄養の良い老人での7年間の研究ではビタミンC、E、ベータカロチンでは明らかな効果はなかった。
Arch Ophthalmol. 2001 Oct;119(10):1439-52.
・抗酸化の白内障進展予防効果は非常に少ないか、臨床的な、あるいは、公衆衛生上の意義は非常に少ない。論理的根拠として健康である人々の抗酸化サプリメントは除外すべき
Nutritional supplementation to prevent cataract formation.
Dev Ophthalmol. 2005;38:103-19.
ビタミンB・葉酸でホモシステイン値は減らすが、臨床的イベントは減らさず 2008-05-07
NIHコンセンサスステートメント: マルチビタミン・ミネラルサプリメント(MVM) 2006-08-01
現行のMVM使用は慢性疾患予防に関して推奨するに科学的エビデンスが足りない
by internalmedicine | 2008-06-19 15:18 | Quack