重たい朝食にするとダイエットが成功するかもよ・・・という話
2008年 06月 23日
朝食に蛋白と炭水化物を付加することで、残りの食事に影響を与え、1日おける低カロリー、低炭水化物食のつながるという話が、medpagetoday.comであり
http://www.medpagetoday.com/MeetingCoverage/ENDO/tb/9844
Primary source: ENDO 2008
Source reference:
Jakubowicz D, et al "Effect of diet with high carbohydrate and protein breakfast on weight loss and appetite in obese women with metabolic syndrome" ENDO meeting 2008; Abstract P3-220.
朝食は、低炭水化物・低カロリー食単独より、5倍ほど体重減少と関係する。
32週のランダム化臨床トライアルで、長期体重減少に対する食事量減少と運動増加に充分ではない。
インスリン抵抗性を有する肥満患者の食事は、主に肥満において、食欲と、炭水化物を好む傾向にある。
メタボリックシンドロームを有する94名の肥満、身体不活動性女性をランダム化し脂肪・総カロリーを低めた食事の検討を行った
低炭水化物食:1085カロリー(炭水化物 17g、蛋白 51g、脂肪 78g)
朝食を290カロリー(炭水化物 7g、蛋白12g)
このダイエット食補正を1240カロリー(総脂肪 46gと少なくし、炭水化物 97g、蛋白93gと増加させる)
”big breakfast"として、食事の半分を朝食に当て、610カロリー(炭水化物 58g、蛋白 47g、脂肪 22g)とする
16週体重減少期に、”big-breakfast”群では同様の体重減少 (10.6 kg versus 12.6)で、有意差無し
16週フォロー維持期にて、トライアル終了までに平均21.3%体重減少(-18.1kg)
一方、低炭水化物群では、ベースラインから4.3kg、4.5%体重増加した
蛋白-、炭水化物比重の朝食は空腹シグナルを調整するようである。
VASスコアにて2群間比較すると、朝食比重群では、低炭水化物食に比べ
・空腹 (P=0.018)
・まだ多く食べることができるという感じ (P=0.001)
・Fullness (P=0.001)
・Satiety (P=0.07)
昼食から午後11時までこの満腹感は続く(P=0.001)
朝食が重いと、全体的な食事、スウィート、炭水化物、スターチなどへの欲求が減少する。
低炭水化物食だけではベースラインに比べて上記欲求が増加
(全群間比較l P=0.001).
朝食比重を増加させることは特定の患者に不便な場合があり、一日の異なる時間に大量食事をとることも考えられるが、朝以外ではこの現象は生じない。朝だからアドレナリン、コーチゾルなどのホルモンが増加し、蛋白をエネルギーに変えようと、体が準備されている。
故に、炭水化物・蛋白は満腹感に大きな影響を与えるモノである。
by internalmedicine | 2008-06-23 15:35 | 糖尿病・肥満