経頭蓋磁気刺激:前兆ありの片頭痛への効果


経頭蓋磁気刺激・・・どうも信じる気になれず・・・だが、うつへの効果が報告されている。
Biol Psychiatry. 2007 Dec 1;62(11):1208-16. Epub 2007 Jun 14.
Arch Gen Psychiatry. 2008;65(3):268-276.


Reviews and Overviews:Transcranial Magnetic Stimulation in the Treatment of Depression
Am J Psychiatry 160:835-845, May 2003など以前にoverviewが紹介されている。


AHS Meeting 2008で発表された。

Magnetic Pulses Zap Migraine Pain
http://www.medpagetoday.com/PainManagement/Migraines/tb/9952



前兆を伴う片頭痛患者で、ハンドヘルド磁気デバイスにて、業者スポンサーのpIIIランダム化二重盲検研究で、病院ベースの研究

理論としては、磁気パルスが、“cortical spreading depression”を中断し、片頭痛の基礎的メカニズムを改善するというもの

“sham machine”とのランダム化で、疼痛強度・症状を、治療中、30分後、1時間後、2時間後、24時間後、48時間後測定
ITT研究にて164名を行い、39歳平均、79%女性という構成
ほとんどの患者は痛み消失、軽減で、31%、40%で、中等度 23%、重度 6%

プライマリ・エンドポイントは、2時間後の疼痛消失であり、積極治療群39%、sham machine群20%(P<0.018)


吐気、光線過敏、音過敏はsham machine群と同等か減少で、副事象イベントが認められないということで、“前兆ありの片頭痛”には有望なのではないかと主張



Transcranial magnetic stimulation for migraine: clinical effects
The Journal of Headache and Pain 1129-2369 (Print) 1129-2377 (Online)


Lipton RB, et al “Transcranial Magnetic Stimulation (TMS) using a portable device is effective for the acute treatment of migraine with aura: Results of a double-blind, sham controlled, randomized study” AHS Meeting 2008; LB abstract 450026.


・・・さて、今後、頻用されることも想定されるが・・・どうなのだろう?スポンサーと無縁の研究がなされるべきでは?

by internalmedicine | 2008-06-28 12:31 | 中枢神経  

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