受動喫煙による心血管リスク・・・・血中コチニン濃度で分析
2004年 07月 23日
4729名の非喫煙者(1979-80年British regional heart study)でWhincupらは血中コチニン値高い値をしめす場合( 0.7ng/ml超)では冠動脈疾患を50-60%多くなることが示されたが、卒中リスクは増加を示されなかった。
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Passive smoking and risk of coronary heart disease and stroke: prospective study with cotinine measurement
http://bmj.bmjjournals.com/cgi/content/full/bmj;329/7459/200
BMJ 2004;329:200-205 (24 July), doi:10.1136/bmj.38146.427188.55 (published 30 June 2004)
2105名の非喫煙者で、コチニン濃度(<14.1ng/ml)を4つのグループに分けて、コチニン濃度 0.7ng/mlまでのグループとの冠動脈相対ハザード (95%CI)を示した(すべて補正後)
0.8-1.4ng/ml 1.45 (1.01 - 2.08)
1.5-2.7ng/ml 1.49 (1.03 - 2.14)
2.8-14.0ng/ml 1.57 (1.08 - 2.28)
コチニン濃度0.7超のハザード比は、最初の5年で3.73(95%CI 1.32~10.58)、次の5年フォローアップで 1.95 (95%CI 1.09 ~ 3.48)
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既知トピックス:
・受動喫煙は冠動脈疾患リスクを25-30%増加する
・受動喫煙は卒中リスクを増加する、ただしその情報量は少ない
・血縁者との同居は受動喫煙の元であるばかりでなく、コチニンなどの生化学的マーカーによって参照される受動喫煙源が疾患のアウトカムと関連すると斟酌される研究もある。
この研究で知見として加わったこと
・非喫煙者の血中コチニン濃度高値は冠動脈疾患の超過リスク50-60%と関連するが、卒中との相関は少なかった。
・受動喫煙と関連するリスクはこの研究対象の非喫煙者全般に広がっていた。
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当方、葉たばこ生産の盛んなところに開業しており、居住地行政もたばこ規制に積極的でない地方なため、飲食店などに行っても、喫煙に寛容すぎるようです。
健康増進法の受動喫煙防止規定もあり、受動喫煙で損害賠償というのは最近よく聞く言葉で、放置していると行政も無作為責任がとわれるのは必至だと思っております。
といっても、行政の無責任の常で、自分たちはすでに引退・配置がえされた後ということになってしまいそうですが・・・
心血管疾患発生時に、どれほどの損害賠償が適当かというと受動喫煙に関しては、相対リスクから考えて50から60%ほどは行政・JT・喫煙者からいただかなければならないのでは・・。
血中コチニン値を証拠に賠償請求を算出するというのはいかがなもんでしょうねえ。だれのたばこ由来かわかりませんけど・・・
by internalmedicine | 2004-07-23 18:02 | 動脈硬化/循環器