同性愛者の脳:扁桃体と嗅周囲皮質
2008年 07月 09日
ヒトでは、男女で脳の構造が異なる。全体の脳のサイズ、灰白質(GM)、白質(WM)は女性より男性が大きく、女性はGM/WM比は高く、皮質外套に広がるGMの密度が濃い。、voxel based morphologyにて、性差が判明している。
では、同性愛者の脳の構造の違いは・・・という話に
前報告として、嗅周囲皮質での女性同性愛者の所見
Homosexual Women Have Less Grey Matter in Perirhinal Cortex than Heterosexual Women
PLoS ONE 2(8): e762.同性愛指向の女性は、嗅周囲皮質灰白質で、男性構造のパターンを示す。
同性愛指向の序背は、胎児期に性的な非特異的な胎児期androgenizationの徴候が見られる現象と一致した報告である。
Ivanka Savic と Per LindströmはMRIを用い、ストレート男性とレスビアン女性の脳の差異、半球のサイズの非対称性(左より若干右が大きい)という特徴があり、ゲイ男性やストレート女性ではみられない変化であることを示した。
90名の脳で検討し、MRIにて、嗅感覚で検討したものと同じ検討である。
扁桃の結合に関して、レスビアンは男性と似ており、ゲイ男性は女性と類似する
ゲイ男性とストレートな女性の扁桃体の結合性は、瞑想の能力の増加と不安関連プロセスと関連する。ストレート男性とレスビアン女性の結合パターンの解釈は、fight-or-fitht responseについての説明になるかもしれない。

PET and MRI show differences in cerebral asymmetry and functional connectivity between homo- and heterosexual subjects
PNAS July 8, 2008 vol. 105 no. 27 9403-9408
by internalmedicine | 2008-07-09 12:17 | 中枢神経