カルテの副事象報告は正しいか?
2008年 07月 16日
予防できるはずの対策が取れず・・・結果的に、患者のリスクを押しつけることとなる。
医師必罰的世論(not 看護師)の元、ますます、生命危機にかかわる医療をしなくなる・・・それは産科だけじゃないぞ! ・・・ 視野狭窄的人選
Comparing Patient-Reported Hospital Adverse Events with Medical Record Review: Do Patients Know Something That Hospitals Do Not?
Ann Int Med Vol. 149 Issue 2 p100-108 15 July 2008
ランダムサンプル、2003年マサチューセッツ、998名患者で23%に1つのadverse eventが少なくとも一つあった。11%ではカルテにより少なくとも1つ同定された。
κ statisticにて、インタビューとカルテに関して一致率が少なく
種類を問わない副事象発生のカルテに対しての一致率はκ=0.20(95%CI 0.03-0.27)
生命危機状態・重度のイベントでは一致率があがり、κ= = 0.33 [CI, 0.20 - 0.45])
カルテで、11の重度の、予防可能イベントがみつかった:患者の1.1%程度
インタビューによる21の付加的重度・予防可能なイベント同定は、カルテに記録されていない。12の退院前のイベント、9つの退院後のイベントを含み、症状は退院後も生じている。
「安心と希望の医療確保ビジョン」というまた現場をわかってないお偉いさんと特殊な状況や政治的意図のはたらきやすいメンバーを集めた、厚労省作業会議が始まるそうだ。日本医師会や病院関係団体の代表者がはいっておらず、代わりに朝日新聞関係も入り、産婦人科関係が2名も入るという・・・とても偏った答申が透けて見える人選である。おそらく大部分の医者にとって「不安と絶望の医療崩壊ビジョン」となることは見えている。
「安心と希望の医療確保ビジョン」骨子案
副事象=adverse eventとあえて記載した
by internalmedicine | 2008-07-16 11:51 | くそ役人