スタチン誘起性ミオパチー遺伝子変異(SLCO1B1 Variants):genomewide研究
2008年 07月 24日
頻度の高い、スタチン誘起性ミオパチーのSNPs変異が報告された。
SLCO1B1 Variants and Statin-Induced Myopathy — A Genomewide Study
The SEARCH Collaborative Group
Published at www.nejm.org July 23, 2008 (10.1056/NEJMoa0801936)
genomewide scanにより、ミオパチーと、第12染色体のSLCO1B1内のrs4363657 SNPの関連(P=4x10–9)が明らかにされている。SLCO1B1は organic anion–transporting polypeptide OATP1B1をencodeし、肝臓のスタチンのuptakeを調整する部分である。
rs4363657のnoncodingはほぼrs4149056 SNPと 非同期生のlinkage disequilibrium (r2=0.97)であり、スタチン代謝とリンクする。
rs4149056 C alleleの頻度は一般で15%
ミオパチーのオッズ比は4.5(95%CI 2.6-7.7)/C alleleで、TT homozygotesでCCでは16.6(95%CI 4.7-61.1)
ミオパチーの60%超はC variantと関係
rs4149056のミオパチーとの関連は、simvastatin 40mgのトライアルで再現され、rs4149056とコレステロール低下作用の相関も示された。
他のSNPはミオパチーと明確な関連はなかった。
SLCO1B1は、organic anion–transporting polypeptide OATP1B1をエンコードし、様々な薬剤、スタチンやスタチン酸の肝臓内取り込みを仲介する。
by internalmedicine | 2008-07-24 11:24 | 動脈硬化/循環器