教育水準:中卒以下は卒中全体リスク増加、短大卒以上はくも膜下出血リスク増加

40-59歳の卒中・心臓疾患無しの20543日本人女性の12年間の研究で、教育水準と心血管疾患の補正ハザード比を求めたもの

Education, Social Roles, and the Risk of Cardiovascular Disease Among Middle-Aged Japanese Women. The JPHC Study Cohort I
Honjo et al. Stroke.2008; 0: STROKEAHA.108.514067v1
年齢・地域補正ハザード比高校卒と比較して:中学校卒 vs 短大以上で 
・卒中全体:1.63 (95% CI: 1.29, 2.06) 、 1.41(95% CI: 0.96, 2.05)
・SAH:2.20 (95% CI: 1.34, 3.60)2.20 (95% CI: 1.08, 4.48)
・虚血性卒中: 1.90 (95% CI: 1.30, 2.76)、 1.60 (95% CI: 0.87, 2.93)

専業主婦においては、卒中全体のリスクはU型

教育水準と冠動脈疾患、脳内出血に相関は見られなかった。


有意差を考えれば、中学卒以下における卒中全体とSAH・虚血性卒中のリスク増加と、短大卒以上のSAHのリスク増加が認められるということになる。
(抄録の要約がなんかあいまいなのだが・・・)

JPHC研究とは、
「生活習慣とがん・循環器病その他の生活習慣病との相関関係を明らかにする」ことを目的として実施されている厚生労働省研究班による“多目的コホート研究(Japan Public Health Center-based Prospective Study onCancer and Cardiovascular Diseases: JPHC Study)”からの報告であり,ベースライン調査から5 年後に実施した中間調査(以下,5 年後調査)から得られたデータを記述したもの
http://www.d3.dion.ne.jp/~mylife/phc-jyobun.pdf

by internalmedicine | 2008-07-29 12:17 | 動脈硬化/循環器  

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