フルーツ系ソフトドリンクも糖甘味飲料同様、2型糖尿病のリスク増加
2008年 07月 31日
Sugar-Sweetened Beverages and Incidence of Type 2 Diabetes Mellitus in African American Women
Arch Intern Med. 2008;168(14):1487-1492.
【背景】2型糖尿病はアフリカ系アメリカ人女性の間において健康問題はさらに重要性を増している。糖甘味飲料の消費は糖尿病のリスク増加と関連するが、1/3に満たない(参考:JAMA. 2004;292:927-934. )。
しかし、アフリカ系アメリカ人においてのデータでなく、今回、糖甘味飲料、体重増加、2型糖尿病頻度の関連を調査した。
【方法】59千名アフリカ系アメリカ人女性の前向きフォローアップ研究で1995年から開始
1995年、2001年の食事・飲料消費報告
2年1回のアンケートにて2型糖尿病の新規診断を確認
糖尿病をベースラインで有さない完全な食事・体重情報が得られた43960名の女性で解析
33884人年に対して2713の発生
メインアウトカム測定は2型糖尿病発生
【結果】2型糖尿病発生は糖甘味ソフトドリンクとフルーツ飲料摂取が高いほど、頻度が高い。
食事要因の共役因子補正後、2 ソフトドリンク以上の発生頻度比率は1.24(95%信頼区間 1.06-1.45)
フルーツドリンクに対しては、補正頻度は1.31(95%CI 1.13-1.52)
ソフトドリンク消費量と糖尿病の相関はBMIによるものであり、フルーツドリンクはBMIとは独立して相関
【結論】アフリカ系アメリカ人の糖甘味ソフトドリンクとフルーツドリンクの通常飲用は2型糖尿病のリスク増加と関連する。
ソフトドリンクの副事象の問題を社会的に喚起すべきであるがソフトドリンクに変わるより健康的であるというマーケットがなされている、フルーツドリンクの問題への社会的関心は少ない。
ところで前も記載したのだが、ソフトドリンクの定義が問題になる。この分類曖昧なのでやめてほしいのだが・・・
元来、炭酸を加えてものを読んでいたが、今ではアルコールを含まない冷飲料のほとんどを呼ぶようになったコーラや発泡水、レモネード、fruit punchもソフトドリンクに通常含まれ、ホットチョコ、ティー、コーヒー、ミルクはこれに含まれない。 (参考:URL http://brewpub.eu/soft_drink_en.html)
栄養表示基準:http://www.mhlw.go.jp/topics/bukyoku/iyaku/syoku-anzen/hokenkinou/hyouziseido-5.html
by internalmedicine | 2008-07-31 11:35 | 動脈硬化/循環器