左脚ブロックによる同調不全:心筋症の有無での左室収縮力比較

”Cardiac incoordination” は循環器学用語集に記載されてないが、”心臓協調不全”なのか、”同調不全”なのか・・・心臓再同期療法(両心室ペーシング療法,cardiac resynchronization therapy: CRT) がこの概念の延長上にあるのだろう・・・が、ここではMindsを尊重して、”左脚ブロックなどの刺激伝達遅延による同調不全”と呼称する。
”asynchrony:同調運動不能”という言葉が用語集には掲載されている。


Cardiac incoordination induced by left bundle branch block: its relation with left ventricular systolic function in patients with and without cardiomyopathy
Cardiovascular Ultrasound 2008, 6:39doi:10.1186/1476-7120-6-39
【背景】左脚ブロック(LBBB)は電気的活動を変えるが、心筋収縮への影響、左室収縮機能への影響は不明
拡張型・非拡張型(DCMP)心筋症や虚血性心筋症(ICMP)のLBBの心筋収縮への影響を評価したもの.

【方法】Tissue Doppler echocardiography (TDE) を86名に行った
・心疾患無しLBBのみ(isolated LBBB):21、DCMP+LBBB:26、ICMP+LBBB:19、健康:20(対照群)
・心筋収縮(MC)はTDEによるLVの6のbasal segmentのmyocardial velocity profileで評価
・左室収縮能は、標準2DエコーとTDEで評価

【結果】MCの重症変化が対照と比較してLBBB患者でみられる (全比較:P < 0.01)

この機能低下はDCMPやICMPともにみられる (対照との比較:P < 0.001、LBBBのみの異常との比較: P < 0.01)

MCのパラメーターのいくつかは有意にDCMPとICMP間で異なる(P < 0.01)

MCの変数とLV収縮機能の間に良好・非常に良好な共役関係が認められる。

【結論】LBBBは心筋収縮過程へ重度の悪影響を与え、心筋症患者では特に影響がある、左室収縮機能障害と相関する。心筋収縮能の評価はDCMの病因評価の上で役立つ



isolated LBBBの意味合い:Functional abnormalities in isolated left bundle branch block. The effect of interventricular asynchrony
http://www.circ.ahajournals.org/cgi/content/abstract/79/4/845
左室収縮・拡張期イベントの遅延が左脚ブロックでは著明であり、この遅延が左室拡張期短縮と関連し、右室/左室拡張期比率増加をもたらす。
radionuclide心室描出にて、区域として、中隔部分の収縮の低下が著しいが、心尖部・側壁は不変

by internalmedicine | 2008-08-07 09:35 | 動脈硬化/循環器  

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