AOSD:Adult-onset Still's disease(成人スティル病):トルコの報告を参考にしてみた

診断基準の話
成人Still病 山口の診断基準(Yamaguchi M, Ohta A, Tsunematsu T, et al. Preliminary criteria for classification of adult Still's disease. J Rheumatol 19:424, 1992.):http://www8.ocn.ne.jp/~halfboil/criteria/tab-f11.html
大症状
1. 発熱(39℃以上、1週間以上持続)
2. 関節痛(2週間以上持続)
3. 定型的皮疹(※)
4. 白血球増加(10000/μl以上、好中球80%以上)


小症状
1. 咽頭痛
2. リンパ節腫脹または脾腫
3. 肝機能異常
4. リウマトイド因子および抗核抗体陰性


Cush(Cush JJ, Medsger TA, Jr, Christy WC, et al. : Clinical course and outcome. Arthritis Rheum 30:186, 1987.)のクライテリア
全てを含むべき
・熱>39度
・関節痛 or 関節炎
・リウマチ因子 <1:80
・ANA < 1:100

以下のうち、2つを含む
・WBC >15,000
・Still rash →Photos of Still's Disease Rash
・胸膜炎・心嚢炎
・肝腫、脾腫、 リンパ節腫脹


皮膚所見:サーモンピンク皮疹が発熱とともに出現:Koebner現象なども特徴




以下の報告は、トルコのデータなのだが、”高熱、咽頭痛、リウマチ様発疹、多発関節痛、フェリチン高値(≧ 1000 ng/ml)、好中球主体の白血球増加、貧血、低アルブミン血症)が所見

日本ではこの発疹を典型的と考え、強調するようである。外国の基準ではこの皮疹所見を軽視しているようだが、"リウマチ様発疹”ってのがどうも・・・おおざっぱ(BMJ 1995;310:1128-1132 (29 April)

AOSDでは、フェリチン高値に関して、診断基準にどうとりこまれるかが問題なのだろう。

Autophagocytosiや二次性貧血、ヘモクロマトーシスなどと主にこの高フェリチン血症は有名であるが、この場合Con-A非結合フェリチンが主体など通常と異なるということ。
この高値はマクロファージ活性化症候群(日本臨床免疫学会会誌 Vol. 30 (2007) , No. 6 pp.428-431)や”Reactive haemophagocytic syndrome”との関係(Annals of the Rheumatic Diseases 2006;65:1596-1601)するらしい・・・そのうち整理されるだろうが・・・・

NASHでも高値になるという報告がある。


Adult-onset still's disease
International Journal of Clinical Practice
Adult-onset Still's disease (AOSD) は、病因不明の熱性疾患で、典型的なspiking fever、evanescent rash(一過性の皮疹)、関節痛、白血球増多を伴うものとして特徴づけられる。

AOSD診断クライテリアに従い、83名(1990-2003)の患者を同定し、トルコ人患者のAOSD特性を解析

女性が多い:59/84 (70.2%)

関節痛 (96.4%)
発熱 (95.2%)
関節炎 (69%)
咽頭痛 (65.5%)
typical rheumatoid rash (59.5%)


検査所見としては、
C-reactive protein level :11.59 ± 6.81 mg/dl

erythrocyte sedimentation rate (ESR) : 89.05 ± 31 mm/h
 37名:100mm/h超

白血球数 :16,234.51 ± 7785.2/μl
 69名(84.15%):Leucocytosis
 58名(70.7%): WBC count ≥ 15,000/μl

35名(42.6%):低アルブミン血症

30名(36.6%):AST・ALT異常
16名(19.5%):ALP異常

32名(46.3%):フェリチン>1000 ng/dl



フェリチン高値は半数未満である。

by internalmedicine | 2008-08-16 10:51 | 内科全般  

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