腹囲が必須条件から外れる 診断基準を国際統一:日本のお偉いさんは腹囲に固執しつづけるそうな

情報ソースが毎日新聞なので、いまいち信頼性がない・・・と、最近は但し書きをしておかないと・・

「肥満」と「腹囲」高値との峻別ができてない記事ってどれほどのアホ記事?
日本では、肥満ではない生活習慣病患者も多く、腹囲を必須にした場合、「見落とし」を懸念する声が出ていた。


・・・話をもとに戻すが・・・


国際糖尿病連合(IDF)と、米国コレステロール教育プログラム(NCEP)のジョイントの話で
統一基準はNCEPを基本とし、腹囲は必須条件から外れるが、人種別に定める
とのこと


メタボ診断:国際基準、腹囲外れる 日本は維持か--年内にも発表
http://mainichi.jp/life/health/news/20080820ddm001040014000c.html
魚拓

記事冒頭は、
<メタボ>腹囲が必須条件から外れる 診断基準を国際統一
 メタボリックシンドローム(内臓脂肪症候群)の診断基準が国際的に統一され、腹囲が診断の必須条件から外れることが分かった。年内にも暫定基準が公表され、今後、世界のメタボ診断や治療・研究は、統一基準に基づいて行われる。一方、日本が今年度から始めた特定健診・保健指導(メタボ健診)では、腹囲測定が必須でシンボル的存在。今回の統一は、国際的に日本の特異さを際立たせることになる。(毎日新聞)
となっている。

記事の締めに、
 日本基準の腹囲については、これまでも科学的根拠に疑問が出されている。基準策定で中心になった日本肥満学会理事長で松澤佑次・住友病院長は「日本の基準は、内臓脂肪がメタボの原因にあるとの考え方から、腹囲によって対象者をNCEPよりも絞り込んでいる。効率的な対策を実施するという意味では日本基準は正しく、変える必要はない」と話している。【大場あい、永山悦子】
とあり、取材側の解釈もあるのだろうが、頑固に、基準から腹囲を除くつもりはないようだ。

「効率的な対策を実施するという意味では日本基準は正しく、変える必要はない」・・・考え直す必要はないと断言するのは科学者としてはどうなのだろうか?

そもそも、ウェスト指標を加えたときのEfficacyやコスト・ベネフィットの科学的検討による是認の報告を見たこと無いのだが・・・すでに科学じゃなく、科研費や健診に関する政治でご活躍の“松澤”先生・・・だいぶ、世界や現実世界とずれてきてますよ。

そもそも日本の腹囲の集計、サンプリングに疑問があり、日本国民を母集団として集計された疫学調査からのものではないのに、強弁を繰り返す・・・見苦しさ

科学的といえないメタボリックシンドロームに固執する御用学者たち  2007-10-20


日本の「メタボリックシンドローム」は、「メタボリックシンドロームは、心血管疾患予防を第一義の目的としてハイリスクグループを絞り込むために定義された疾患概念であり、内臓脂肪の蓄積によりインスリン抵抗性(耐糖能異常)、動脈硬化惹起性リポ蛋白異常、血圧高値を合併する病態である」とされる。(生活習慣病健診・保健指導の在り方に関する検討会 :http://www.mhlw.go.jp/shingi/2005/08/s0826-9d.html

腹囲などに固執する必要のない定義であり、これを考え直す気もない頑固なおっさんに、地獄まで日本国民がつきあう必要があるのだろうか?

本来科学的エビデンスに基づく施策なら、日本全国民を母集団としたパイロット研究を行い、そこから、健診に伴うコストと利益性・有害性を推定して、健診プランを立てるべきであろう。科学者・医師個人の考えだけで、「見直しはいらん」というほど健診プランというのは軽いものなのだろうか?

by internalmedicine | 2008-08-20 08:30 | 動脈硬化/循環器  

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