インターネット購買・アーユルヴェーダ製品は高率に有害性金属を含む

アユルヴェーダ医学 Ayurvedic medicine、植物主体の生薬を主とする薬物療法に、浄化により汚染されたドーシャを追放するという、デトックスとの共通観念があるような気がする。歴史的に見れば、デトックスがインスパイアされたものと思うが・・・

いずれにせよ、デトックス同様、世俗的物品販売やインチキ商売に利用される・・・可能性が高い。

アユルヴェーダ医学は、インドの伝統医学である。アユルヴェーダはサンスクリット語で、生命(アユ)の知識や科学(ヴェーダ)という意味である。アユルヴェーダ医学は5000年の歴史があり、西洋医学とは全く別個の知識と科学である。アユルヴェーダの処方は基本的に食事療法と薬草療法である。瞑想もアユルヴェーダでは重要な治療法とされる。アユルヴェーダでは、患者をプラクリーティという体質によって分類する。プラクリーティは、心と身体の調和をつかさどる3つのドゥーシャによって測ることができるとしている。疾病はドゥーシャのアンバランスによって生じると考えられている。処方は心と身体の調和とバランスを整えることを目的として行なわれる。(http://www.genpaku.org/skepticj/ayurvedic.html


JAMAにて、このアユルヴェーダ医学に基づくハーブと称してインターネット販売されている製品に多くの金属が混入し、標準許容値を超しているというショッキングな報告がなされている。


Lead, Mercury, and Arsenic in US- and Indian-Manufactured Ayurvedic Medicines Sold via the Internet
JAMA. 2008;300(8):915-923.

5つのサーチエンジンで、“Ayurveda”と“Ayurvedic”検索と25の伝統的Ayuvedicハーブ、調法、成分を提示、経口投与示唆、販売しているWebサイトを検討
2005年8月から10月に検出した673製品のうち、230の製品をランダムに選択。
金属濃度をX線蛍光スペクトロスコピーで測定

230の製品のうち、20.7% (95% 信頼区間[CI], 15.2%-27.1%)で金属含有
米国製造製品での金属検出頻度は21.7% (95% CI, 14.6%-30.4%)、インド製造では 19.5% (95% CI, 11.3%-30.1%) (P = .86)


Rasa shastra と非rasa shastra製品では、前者は金属含有可能性が高く (40.6% vs 17.1%; P = .007)、鉛濃度中央値が高く(11.5 µg/g vs 7.0 µg/g; P = .03) 、水銀濃度中央値が高い (20 800 µg/g vs 34.5 µg/g; P = .04)

金属含有製品のうち、95%がUSウェブサイトで販売され、75%が“Good Manufacturing Practices(GMP)”が記載されている。
全ての金属含有製品は何らかの毒性金属の許容摂取標準値を1つ以上を超過しているのである。



GMP(参照:http://www.tokyo-eiken.go.jp/pharma/hinshitu/gmp_0.html)があるから大丈夫という主張に終始した後発メーカー製造業者の意見を見たことがあるのだが、漢方生薬やデトックス・アユルヴェーダなどの生薬などもすり抜ける危険性があることに危険性を感じる。

by internalmedicine | 2008-08-27 09:44 | Quack  

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