メタアナリシス:厳格な血糖コントロールは必ずしも生存率向上につながらず?
2008年 08月 27日
しかしながら、その後の研究では結論付けできrもの出なく、厳格な血糖コントロールが全ての集中治療者に必要かどうか議論になっていた。
厳格な血糖コントロールが必ずしも入院死亡減少をもたらさない。しかし、低血糖増加と関連するという報告。
Benefits and Risks of Tight Glucose Control in Critically Ill Adults
A Meta-analysis
JAMA. 2008;300(8):933-944.
27のランダム化トライアル、8315名の患者を含むメタアナリシスで、 VA Medical Centerの研究者たちが発表したもの
一般的なケアは、150mg/dLを下回るようつねに行うもので、ADA推奨を含むガイドラインである厳格なコントロール群は80-110 mg/dLを下回るべく行うもの
pooled-data による解析では、総死亡率比較で、厳格血糖コントロール群 21.6%、通常ケア群 23.3%、有意差無し
ICU(内科、外科、混合)のタイプでも、80-110 mg/dL目標 vs 150 mg/dl目標でも、死亡率の有意差無し
厳格コントロール群での新規透析必要性に関わるベネフィットみとめず(相対リスク 0.96 (95%信頼区間 0.76-1.20)
敗血症減少には有意であり、相対リスク 0.96(95%CI 0.59-0.97)
ACCORD研究のインパクト 2008-06-09で、一般的な糖尿病コントロールにおける厳格な管理による危険性が話題になった。今度のメタアナリシスは、重症患者管理に関する報告で、以前の厳格血糖を推奨するやり方に反するものである。メタアナリシスが故に影響が大きいと思うが、意外と扱いが小さいのが気になる。・・・比較的常識化されていたことだったのだろうか?
それと、外科ICUではやはり重要ではないかというWienerらは述べている。ただ、限定的なベネフィットであり、低血糖事故が多いこととのcounterbalanceが問題となるとのこと。
NICE SUGAR studyというのが来年発表で、結論はその後ということになるだろう。
by internalmedicine | 2008-08-27 12:07 | 医療一般