PRoFESS研究:ARB早期処方卒中再発予防効果・・・歯切れの悪い結果
2008年 08月 28日
序文を一部訳すると、
高血圧は卒中の最強のリスク要因であり、血圧降下(収縮期血圧>160 mm Hg)にて卒中リスク軽減させる。ACEと降圧利尿剤の組み合わせによる降圧による、卒中後の再発現象が示されている(PROGRESS Lancet 2001;358:1033-1041.)。RAS斜断が卒中患者にベネフィットをもたらす可能性がいくつかのトライアルで出現してきており、HOPE研究で、ACE阻害剤が血圧現象効果少ないにもかかわらず、事前心血管イベントや高リスク糖尿病患者では、卒中再発予防効果があった(HOPE N Engl J Med 2000;342:145-153.).
CCBに比べ再発卒中やTIAの数をeprosartanが減少させたという報告(MOSES Stroke 2005;36:1218-1226.)、
少数だが、ARBスタートにて血圧減少なかったが、卒中後死亡・心血管イベント減少という報告もある(ACCESS Stroke 2003;34:1699-1703.)
今回の研究
↓
PRoFESS - Prevention Regimen For Effectively Avoiding Second Strokes(http://clinicaltrials.gov/show/NCT00153062)
Telmisartan to Prevent Recurrent Stroke and Cardiovascular Events
www.nejm.org August 27, 2008 (10.1056/NEJMoa0804593)
平均フォローアップ 2.5年
平均血圧telmisartan群で3.8/2.0 mm Hg低下
卒中発症:telmisartan群:880名(8.7%)、プラセボ群 934名(9.2%)
(ハザード比 0.95; 95% 信頼区間[CI], 0.86 ~ 1.04; P=0.23)
第血管イベント:telmisartan群1367名(13.5%)、プラセボ群 1463名(14.4%)
(ハザード比 0.94; 95% CI, 0.87 ~ 1.01; P=0.11)
新規発症糖尿病:telmisartan群 1.7%、プラセボ群 2.1%
(ハザード比, 0.82; 95% CI, 0.65 ~ 1.04; P=0.10)
ACE阻害剤に比較して・・・ARBって宣伝ほど、そして、処方量の伸びに比べて、効果がないのではないかという、私の直感は・・・
by internalmedicine | 2008-08-28 11:45 | 動脈硬化/循環器