高齢者:ビタミンB12と脳容積減少速度との関係
2008年 09月 09日
マスコミって、ビタミン大好き・・・ってのは世界共通?
ただ、日本のマスゴミとちがって、“This doesn’t mean you should go out and buy vitamin B12 tablets tomorrow”としっかり記述されている。
そして、Oxfordの先生が、相関はあったが、“causal connection”ではないと述べている。
Vitamin B12 status and rate of brain volume loss in community-dwelling elderly
Neurology 2008 71: 826-832
認知機能異常のない107名のボランティア(61-87歳)で前向き研究
臨床所見、MRIスキャン、認知機能試験を年ごとに行い
血液検査で、血清ビタミンB12、transcobalamin (TC)、 holotranscobalamin (holoTC)、methylmalonic acid (MMA)、 総homocysteine (tHcy)、 血中葉酸測定
脳容積の低下がB12・holo TC値低値群、tHcyやMMA高値群で観察された。
直線回帰にてビタミンB1とholoTCの相関は年齢、性別、クレアチニン、教育、初回の脳容積、認知試験スコア、収縮期血圧、Apo{varepsilon}4 状態、tHcy、葉酸補正後も残存
ビタミン状態の3分位比較で、最低区分ビタミンB12 (<308 pmol/L) は脳容積喪失比率増加と相関 (odds ratio 6.17, 95% CI 1.25–30.47)
holoTC (<54 pmol/L)・ low TC saturation に関しても同様(odds ratio 5.99, 95% CI 1.21–29.81)
MMA、tHcy高値、葉酸低値は脳容積減少と関連せず
日本で、馬鹿マスコミが変な報道しませんように・・・
by internalmedicine | 2008-09-09 11:20 | 精神・認知