人間への感染の危険性:古典的BSEと非定型BASEによるMM2型孤立性CJD類似病型発症
2008年 09月 16日
非定型BSE 強病原性で人間の弧発型CJDの稀な型に似る 既に人間に感染している恐れ
農業情報研究所(WAPIC) 08.9.13
ヨーロッパや米国で最近発見された高齢牛に多い非定型BSE(BASE)は、古典的BSEやその人間版である変異型クロイツフェルト・ヤコブ病(vCJD)よりも感染性と病原性が強い上に、MM2型と呼ばれる人の稀なCJDに非常に似た症候や脳損傷のパターンを持つことを示唆する新たな研究が発表された。
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古典的BSEとBASEに感染した牛の脳のホモジェネートを、以前に古典的BSEに感染すると実証されたカニクイザルの脳に接種した。BASEに感染したサルは生存期間が短く、古典的BSEやvCJDを接種された動物に見られるのと異なる症状の進展、組織変化、プリオン蛋白質のパターンが見られた。
原文は、Atypical BSE (BASE) Transmitted from Asymptomatic Aging Cattle to a Primate
PLoS ONE 3(8): e3017.
人間のMM型CJDと類似する臨床病型を呈する
視床型 CJD
MM2 の症例がこれに相当する。また fragmented PrP も陽性である。MM2 の症例で皮
質型と呼ばれるプリオン病が報告されているが、わが国では現時点で MM2 の症例はすべて
視床型 CJD に分類可能である。また、視床型 CJD と呼ぶかわりに、SFI (sporadic fatal
insomnia:孤発性致死性不眠症)という命名もされており、これは FFI(fatal familial
insomnia:致死性家族性不眠症)の sporadic form と考えられての命名である。
孤発性プリオン病は、プリオン蛋白遺伝子の正常多型によって以下のように分類される。(クロイツフェルト・ヤコブ病診療マニュアル www.nanbyou.or.jp/pdf/cjd_manual.pdf)
コドン129 がMet であるのかVal であるのかで分類される。また、異常プリオン蛋白をそ
の分子量の違いによってタイプ1とタイプ2というように分類されている。これは、Proteinase K 処理後の異常プリオン蛋白の分子量が異なることを利用した分類方法である。タイプ1は糖鎖のないプリオン蛋白で21KD、タイプ2は19KD の分子量を示すものである。プリオン蛋白の遺伝子型と異常プリオン蛋白のタイピングを合わせて分類すると、MM1、MV1、MM2、MV2、VV2 と呼ぶことになりMM1 はコドン129Met/Met でタイプ1型の異常プリオン蛋白を有する症例となる。理論的にはVV1 も存在するはずであるが、実際上はわが国ではそのような症例の報告はない。これに加えて最近異常プリオン蛋白のなかに小さなフラグメント化したプリオン蛋白(fragmented PrP)が存在することが明らかとなっている。fragmented PrP が分類上に役立つことがあるのでこの記載も行う。
by internalmedicine | 2008-09-16 16:17 | 感染症
