COPD患者における心保護的β遮断剤使用

COPD患者でも手術ストレスという事もあるので、一般化するのはどうかわからないが・・・β遮断剤をできれば、使える量まで増やしてつかうべきってことだろうか?

β遮断剤の大血管手術の周術的使用に関しては
・周術期のβ遮断剤使用は高リスク状態での在院死亡率低下するという報告
Perioperative Beta-Blocker Therapy and Mortality after Major Noncardiac Surgery
N Engl J Med vol. 353:349-361 July 28,2005


POISE study
がある。

COPD患者でβ遮断剤の周術期における使用状態でその死亡率へのインパクトをみたもの
 ↓
Impact of Cardioselective β-Blockers on Mortality in Patients with Chronic Obstructive Pulmonary Disease and Atherosclerosis
American Journal of Respiratory and Critical Care Medicine Vol 178. pp. 695-700, (2008)
1990-2006年の一つの学術施設での大血管手術を受けた3371名の連続患者で、COPDの有無を症状・スパイロメとリーにて分け、30日、長期死亡率をメジャーアウトカムとするもの
推奨最大投与量の25%未満とした場合を"低用量”治療と、そして、"強化投与量”をこれより多い量と定義した。

1205(39%)のCOPDの患者のうち、心選択制の高いβ遮断剤使用は462名(37%)
β遮断剤使用は30日 (オッズ比, 0.37; 95% 信頼区間, 0.19–0.72) 、長期死亡率 (ハザード比, 0.73; 95% 信頼区間, 0.60–0.88).と関連

"強化”治療は、30日、長期死亡率低下と関連したが、低用量ではその関連はなかった。

by internalmedicine | 2008-09-17 15:27 | 医療一般  

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