システマティックレビュー:冠動脈疾患に対する64MD-CT

高価な医療器械ほどありがたみがあるのだろう・・・でっかい施設の高価な検査機器で・・・という希望は、一般に常に多い。Pretest probabilityや検査そのものの感度・特異度・PPVなどを無視した検査が医療機関で行われていることの反映されてるのに過ぎないという気もするが・・・そして、マスコミが無責任報道を行う・・・また古館か! MDCT絶賛番組があったらしい   2008-01-17

これとあわせ考えれば、その適用について、確立した総説・指標が必要であろう
  ↓
(安定冠動脈疾患に対するステント術は古典的治療より優秀でない:COURAGEトライアル 2007年 03月 27日)



64-Slice CT for Diagnosis of Coronary Artery Disease: A Systematic Review
The American Journal of Medicine Volume 121, Issue 8, August 2008, Pages 715-725

50%以上狭窄検知感度:90%以上
例外:LCx:88%、遠位:80%、ステント88%

特異度:88%

PPV
LMAとCABG:91-93%
他は69-84%

NPV:96-100%

陰性尤度比は8.0で、上記特異的部位9.7以上



結論としては、有意な冠動脈疾患除外に役立つ
しかし、CT前の臨床的評価が重要ということで・・・放射線被ばくなどを考え、リスク最小化戦略が重要

by internalmedicine | 2008-09-22 09:44 | 動脈硬化/循環器  

<< アフラトキシンと肝がんの関係:... ステロイド抵抗性喘息:Help... >>