アフラトキシンと肝がんの関係:latent period
2008年 09月 22日
肝臓ガンの発生率はなぜ西日本で高いのか? 汚染米の転売先との不気味な関係
http://www.technobahn.com/cgi-bin/news/read2?f=200809172011
こんな記事が踊ってるが・・・
“アフラトキシンは 地上最強の天然発癌物質であり、その毒性はダイオキシンの10倍以上 ”・・・学生時代に習ったし、アフラトキシンはとても怖い毒というイメージ・・・ヒトでの根拠は意外と少ない。まぁ好き好んで暴露されるひとも少ないだろうから当たり前か?
この毒素基礎疾患によりずいぶん影響が異なるようだ・・・ゆえに、上述の報告のようなことをする場合は、B型肝炎・C型肝炎ほ罹患率で補正したほうが良いと思う
アフラトキシンの急性・慢性毒性(Review)
[Cancer Research 29, 236-250, January 1, 1969]
アフラトキシンは毎日2-6mg、約1ヶ月接種後に、黄疸、腹水、門脈圧亢進、肝不全を生じた事例があり、免疫抑制などの動物実験データがあるが人間ではエビデンスがない。
英字版Wiki(http://en.wikipedia.org/wiki/Aflatoxin)が詳しい。
日本政府は、血中“AFB1-albumin 結合体”値、尿中“AFB1-guanine結合体”値などを測定する気がないのだろうか?
おそらくアフラトキシンB1による発がんまでのlatent periodは14年を超えているだろう・・・という記載が見つかる。
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疫学的研究ではアフラトキシンは人にとっては独立した発がんリスクを検出できてないhttp://www.worldscibooks.com/medsci/etextbook/p108/p108_chap1.pdf
B型肝炎、C型肝炎のような他の独立した発がんリスク存在下のみ問題となる。
・・・
このような疫学上のエビデンスと異なり、アフラトキシンB1は、IARC(International Agency for Research on Cancer)によりGroup Iの発がん物質に分類されている(ヒトへの発がん性がはっきりしているという)
1997年にthe Food and Agriculture Organisation of the United Nations and World Health Organisation Joint Expert Committee on Food Additives(1997)に、ヒト肝発がん性を認めた。しかし、構成委員はアフラトキシン肝発がん性に関してまだ十分解明されてないということを一致して認めている
アフラトキシンB1 5.5mg服用2日間、14日間35mg服用は、その後のストックの喪失量からもその量の正確性が明らかで、sulphobromophthalein蓄積以外正常。肝生検組織はエピソード後も14年後も正常。
肝変性がある場合は少量でも影響が大きい
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Skin tumorigenic potential of aflatoxin B1 in mice
Food and Chemical Toxicology Volume 44, Issue 5, May 2006, Pages 670-677
Serum albumin adducts in the molecular epidemiology of aflatoxin carcinogenesis: correlation with aflatoxin B1 intake and urinary excretion of aflatoxin M1
Carcinogenesis Volume 9, Number 7 Pp. 1323-1325
Aflatoxin Exposure and Hepatitis C Virus in Advanced Liver Disease in a Hepatitis C Virus–Endemic Area in Taiwan
Am. J. Trop. Med. Hyg., 77(4), 2007, pp. 747-752
血中アルブミン・血小板数補正後、アフラトキシンBi-アルブミン付加数は肝疾患の独立した因子で、AFBi-albmin/albumin 8超で、HCV抗体陽性患者で特に関連する
by internalmedicine | 2008-09-22 15:48 | メディア問題