肺線維症でのテロメア長

特発性肺線維症に対するオーファンドラッグとして、ピレスパ錠200mg(一般名=ピルフェニドン(pirfenidone))が上市だそうだ。
51.7%の光線過敏症という副作用に驚くが、二重盲検プラセボ対照試験(American Journal of Respiratory and Critical Care Medicine Vol 171. pp. 1040-1047, (2005))やpIII(n=275)での高用量での肺機能悪化遷延化知見があるとのこと・・・



ところで、テロメア長に関しては今のところ現象論の域を出ないという気もするが・・・肺線維症でのその検討があった。

Telomere Shortening in Familial and Sporadic Pulmonary Fibrosis
Am. J. Respir. Crit. Care Med. 2008; 178: 729-737.
telomerase遺伝子をコーディングする領域、TERTとTERCのヘテロ接合体変異が特発性間質性肺炎の家族例、sporadic例で認められ、変異を有する患者全てがtelomere長が短い。
telomerase restriction fragment length methodを使って、検討
TERTのヘテロ接合体変異を含む場合telomere長が短い
肺線維症probandではTERTやTERCのcoding mutationがない比率は正常telomere長の10パーセンタイルが家族性24%、個発例23% (P = 2.6 x 10–8)。
肺線維症の状態は有意にtelomerase制限断片長は年齢、性別、民族性で補正される(P = 6.1 x 10–11)。
全体的に言えば、個発例の25%、家族性の37%は10パーセンタイルより短い


ref.)レジャーでの運動不足はテロメア長短縮をもたらす など 2008-01-29

by internalmedicine | 2008-10-02 18:03 | 呼吸器系  

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