ICUでの生命維持中断:患者家族の満足度・・・日本では考えられない報告

ICUでの生命維持中断:患者家族の満足度・・・ごく普通に書かれているが、日本では通用しない話。

こんな研究発表したら、マスコミ一斉攻撃発射?

なんせ、挿管チューブ抜いた方が患者家族満足度が高いのでためらうなという結論も書かれている。

それにしても、日本の国の医療、事に、終末期医療って世界で一番やりにくいのではないか!・・・結局、だれにも満足がえられない日本の終末期医療

Duration of Withdrawal of Life Support in the Intensive Care Unit and Association with Family Satisfaction
American Journal of Respiratory and Critical Care Medicine Vol 178. pp. 798-804, (2008)
根拠:集中治療室(ICU)のほとんどの死は、多くの生命維持治療の中断・離脱によるものであるが、このプロセスについて、現実にどのように行われ、また、それが家族の満足度に関わるか調査したものはほとんどない。

目的:生命維持離脱期間と包括的患者家族のICUケアに対する満足度との関連

方法:生命維持装置離脱1-14日間でICUで死亡し、カルテが完成し、アンケート利用可能な584名の家族を調査

測定と主要結果:6つの生存維持介入に関するデータを少なくとも5日間収集
家族にその満足度を (the Family Satisfaction in the ICU questionnaire)を用いて尋ねた
約半数(271/584)で、全ての生存維持介入中断に1日超かかった。
遷延化した中断期間は、若年ほど、ICU滞在期間が長いほど、より維持介入が多いほど、癌の診断でないほど、意志決定者が多いほど長くかかる。

ICU滞在期間の長い患者では、生命維持中断期間が長いほど、ケアへの家族満足度が高い(P = 0.037)
死亡前の抜管はケアへの家族満足度の高さと相関する(P = 0.009)


結論:生命維持中断は複雑なプロセスであり、患者・家族の特性に依存する。
中断の躊躇は良くある減少で、家族の満足度と相関する。死亡前の抜管は可能なら行うべきである。

by internalmedicine | 2008-10-03 15:30 | 医療一般  

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