経口糖尿病薬のメタアナリシス

様々な経口糖尿病が出現するようになった。1990年代後半からthiazolidinedione類やmeglitinide類などで、確かにHbA1c値、脂質、血圧のような中間指標は改善しているが、心血管疾患リスクへのアウトカムへの薬剤特異的影響は不明。rosiglitazoneに羹する心血管リスクに関して問題が出てきた。故に、他の薬剤にも疑問がもたげてきた。
第2世代SU剤、biguanide系、thiazolidinedione類、meglitinide類などを評価したもの

結論から言えば、rosiglitazone以外は悪さの証明はないというもの
・・・だが、benefitもはっきりしない!


Cardiovascular Outcomes in Trials of Oral Diabetes Medications
A Systematic Review
Arch Intern Med. 2008;168(19):2070-2080.
metformin hydrochloride治療は他の経口糖尿病薬剤・プラセボと比較して、心血管死亡率リスク減少と相関 (pooled OR, 0.74; 95% CI, 0.62-0.89)

心血管合併症・全原因死亡率の結果は同様だが、統計学的に有意さ無し

経口糖尿病薬剤と致死的・非致死的心血管疾患・全原因死亡率の相関に有意なものはない

他の経口・プラセボと比較して、rosiglitazoneは唯一心血管合併症・死亡率のリスク増加と関連しているがその結果とて有意なものでない(OR, 1.68; 95% CI, 0.92-3.06)





A, Metformin hydrochloride vs placebo or other oral agent.
B, Any sulfonylurea vs placebo or other oral agent.
C, Rosiglitazone vs placebo or other oral agent.
D, Pioglitazone hydrochloride vs placebo or oral agent.



それぞれでORs (boxes) 95% confidence intervals (CIs) (horizontal bars)表示
boxのサイズはpooled analysisの比重比例配分
pooled Mantel-Haenszel ORsをdiamond表示で、幅がpooled 95%CI
縦線 1.0はno effectを意味する。総数は丸めの関係で100にならない

by internalmedicine | 2008-10-28 08:29 | 糖尿病・肥満  

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