ビスフォスフォネート系心房細動の重症合併症増加

骨粗鬆症治療薬の主薬であるビスフォスフォネートで、新規心房細動の頻度を増やすわけではないが、重症の心房細動リスクが増加するという話

入院・死亡に至る、いわゆる重症の心房細動となるオッズ比で、1.66(95%信頼区間 1.23-2.24)とalendronate (Fosamax) zoledronic acid (Reclast, Zometa) で増加。すべての重症度での心房細動のリスクは多いようだが、統計学的には有意な状態には至ってない
(OR 1.19, 95% CI 0.97 ~ 1.47)



Miranda J, et al "A meta-analysis of the risk of atrial fibrillation in bisphosphonate users" CHEST 2008; 134: s1002.
http://www.medpagetoday.com/MeetingCoverage/CHEST/11491



その機序に関しては議論されていない。


フォサマックでは頻度を増やすいという報告がある
  ↓
Use of Alendronate and Risk of Incident Atrial Fibrillation in Women
Arch Intern Med. 2008;168(8):826-831



当ブログでは、”ビスフォスフォネートと心房細動発生:相反する2つの報告 2008-05-01”として、頻度増加させないという報告とともに記載。

by internalmedicine | 2008-10-30 14:56 | 動脈硬化/循環器  

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