拡張型心筋症へのEPA抗不整脈作用の劇的な報告




拡張型心筋症患者での不整脈リスクを劇的に減少したという報告・・・nが少ないが、極端な効果の報告である。
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The Role of n-3 PUFAs in Preventing the Arrhythmic Risk in Patients with Idiopathic Dilated Cardiomyopathy
Idiopathic Dilated Cardiomyopathy  Cardiovascular Drugs and Therapy  1573-7241 2008年11月4日
microvolt T-wave analysis (MTWA)にて、n-3 PUFA後、7/12(58%)で陽性→陰性へ
signal averaged ECG (SAECG)正常化 (11/15 , p < 0.0015)、non-sustained ventricular tachycardia (NSVT) (p = 0.0002) とNSVT HR (p = 0.0003)の正常化、HR variabilityの改善、カテコラミン・サイトカイン血中値の減少と関連
n-6 PUFAs/n-3 PUFAs比減少はn-3PUFA投与後12.01→3.48と減少した


lipid profileが要約なのでわからないが、EPAの矮小な副作用を考えれば、practicalな報告となろう。



EPAといえば、JELIS(EPAの高脂血症患者における重大冠動脈イベント抑制効果:JELIS研究  2007年 03月 31日
JELIS(Atherosclerosis 2008;200:135-140)
大規模臨床トライアルでEPAの高脂血症患者の冠動脈疾患(CAD)への影響をみたもの
スタチン治療中の高コレステロール血症患者で、CADの患者(n=14,981)をランダムにEPA群(n=7503)と対照群(n=7478)にわりつけ 
incident CAD、CADリスク数(hypercholesterolemia; obesity; high triglyceride (TG) or low high-density lipoprotein cholesterol (HDL-C); diabetes; and hypertension) 、EPA治療を比較したもの
対照・EPA群全体で、リスク数は直接CAD頻度と相関。
対照群に比べEPA癌でincidenceが少ない。
血中TG、HDL正常に比較して、異常値ある場合はCADハザード比が高い (HR: 1.71; 95% CI: 1.11-2.64; P=0.014).
この高リスク群では、EPA治療はCADリスクを53%低下させる(HR: 0.47; 95% CI: 0.23-0.98; P=0.043)



EPAにとって都合の良い論文ばかりだが、そういうpositiveなものだけが表に出やすく、publication biasという可能性も出てくるので、否定的な報告もあることをあえて記載しておこう
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ω3脂肪酸はすべての人に効果ありとはいかないのだ・・・特保とは詐欺である 2006年 03月 31日

JELISはあくまでも、スタチン治療下にある血中TG、HDL異常値のある人に効果がある可能性を示唆したものであるので、万人にというわけではないだろう。

by internalmedicine | 2008-11-08 09:04 | 動脈硬化/循環器  

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