うつは駆出率低下心不全患者の予後と関連するが、抗うつ治療薬は関連せず
2008年 11月 11日
18歳以上の1006名の離床的心不全・駆出率35%以下の患者で、O'connorらが検討
研究対象の30%がうつ(Beck Depression Inventory score ≥10)で、抗うつ薬服用が24.2% 。
平均(SD)フォローアップ972(731)日間で、42.7%が死亡
抗うつ薬治療は死亡率増加と相関 (非補正ハザード比[HR], 1.32; 95% 信頼区間[CI], 1.03-1.69)
しかし、抗うつ治療と死亡率増加の相関は、うつや他の寄与因子補正後消失(HR, 1.24; 95% CI, 0.94-1.64)
しかし、”うつ”に関しては、ベースライン寄与因子・抗うつ薬使用因子補正後も死亡率増加と相関(HR, 1.33; 95% CI, 1.07-1.66).
故に、この研究から、うつ辞退は心不全患者の死亡率増加と関連するが、抗うつ治療薬は関連してないということが判明した。
Antidepressant Use, Depression, and Survival in Patients With Heart Failure
Arch Intern Med. 2008;168(20):2232-2237.
でも、抗うつ治療薬って、予後改善にはこうかがないということだろうか?Well-being薬剤として考えるべきってことなのだろうか・・・
by internalmedicine | 2008-11-11 08:46 | 精神・認知