エリスロマイシン長期治療はCOPD急性増悪回数を減らす

マクロライド系少量持続治療が大好きな日本の医者(例:pdf)なので、また日本の研究か・・・と、思ったら”University College London”・・・日本の医者は常識がないので、イギリスの医者なら信用できる(?)という冗談はさておき、イギリスから少量持続療法の発表があったのは驚いた。

Long-term Erythromycin Therapy Is Associated with Decreased Chronic Obstructive Pulmonary Disease Exacerbations
American Journal of Respiratory and Critical Care Medicine Vol 178. pp. 1139-1147, (2008)
エリスロマイシン250mg×2回/日(12ヶ月)投与のランダム化二重盲検プラセボ対照研究でプライマリアウトカムは、中等症・重症急性増悪(経口ステロイド治療、抗生剤使用、入院)の回数
109名の外来患者をランダム化し、69(63%)男性、52(Z48)現行喫煙者、平均年齢(SD)67.2(8.6)歳、FEV1 1.32(0.53)L、FEV1%予測 50(18)%
38(35%)は、年3回以上で、治療群で差がない。
206名の中等症・重症急性増悪回数、プラセボ群で125回。プラセボ群10例、マクロライド群9例研究離脱
一般化線形モデルでは、マクロライド治療群での急性増悪rate ratioはプラセボ治療に比べ0.648(95%信頼区間: 0.489, 0.859; P = 0.003)で、急性増悪期間が短い
ベースラインから初回急性増悪までの1年にわたる研究期間において、マクロライドとプラセボ群で安定期FEV1、喀痰IL-6・IL-8・myeloperoxidase・細菌叢、血中CRP・IL-6の差はない。


RCTにしてないから、エビデンスレベルは低いのだが・・・
Improvement of Survival in Patients with Diffuse Panbronchiolitis Treated with Low-dose Erythromycin
Am. J. Respir. Crit. Care Med., Volume 157, Number 6, June 1998, 1829-1832

400mg→200mgというトライはもうやってないのだろうか?

by internalmedicine | 2008-11-21 10:07 | 呼吸器系  

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