降圧利尿薬に関する検討会:サイアザイド系利尿剤の用法用量
2008年 12月 05日
結構なことだが、いつものごとく too lateで・・・
ハイグロトン錠「50mg」は入手不能と薬剤卸会社から連絡があった。
成人にはクロルタリドンとして1日1回50~100mgを毎日又は隔日に経口投与する。という添付文書を守れば副作用だらけで使えない薬だとだれもが知っていたはずだ。
“「ALLHAT」研究結果が医師の処方動向に大きく影響、利尿薬が急増、RA系抑制薬が急減--加研究”(http://medical.nikkeibp.co.jp/inc/all/hotnews/archives/284886.html)という世界的な傾向の中、日本では、この非常識な用法・用量のため、ハイグロトン1/4錠~1/8錠という薬剤師がいやがり、用法・用量適用外という烙印を押されるかおびえながら処方し続けている医師がここにいる。
第1回降圧利尿薬に関する検討会議事録
日 時:平成20年10月22日(水)16:00~17:00
場 所:ホテルはあといん乃木坂 413号室
出席委員:河野委員(循環器病センター)、木村委員(名古屋市立大学)、佐瀬一洋委員(順天堂大学)、橋本信夫委員(国立循環器病センター)、林昌洋委員(林昌洋)、広津千尋委員(明星大学)、松岡博昭委員(獨協医科大学)、山本晴子参考人(国立循環器病センター)
欠席:の島本和明(札幌医科大学)
http://www.mhlw.go.jp/shingi/2008/10/txt/s1022-6.txt
「高血圧治療における利尿薬の用量について」
高血圧治療におけるサイアザイド系の利尿薬というのは古くから使われて、現在も主要な降圧薬の1つとして推奨されております。しかし、現在では外国及び国内のガイドラインにおきましても、原則としては少量使用ということが推奨されています。
しかしながら、現在の添付文書、これは大部分の薬剤は40年あるいは50年ほど前に発売されたものが多いのですけれども、それは改訂されずに従来のかなり多い量を記載しておりす。これにつきましては、高血圧学会でも以前から、用量が多過ぎるのではないかということで、利尿薬のワーキンググループというのを高血圧学会でつくりまして、木村委員もそのメンバーの1人ですけど、3年前に当時の高血圧学会の理事長だった東大の藤田教授から申し入れがなされたところでございます。途中まで検討が進んだ・・・
サイアザイド系あるいはループ利尿薬の副作用として、代謝面の副作用が懸念されております。すなわち、血液のカリウムレベルが下がる低カリウム血症、尿酸が上がってくる高尿酸血
症、それから血糖や脂質などにも幾らかの悪影響があります。
利尿薬のヒドロクロロチアジドは、日本では25ないし100mgですけれども、米国、これは米国のガイドラインJNC7から採っていますが、12.5から50mgということですので、日本のほうが2倍多いということがお分かりかと思います。一方、ほかの代表的な降圧剤、カルシウム拮抗薬のアムロジビン、それからアンジオテンシン受容体拮抗薬のカンデサルタン、ACE阻害薬のエナラプリル、β遮断薬のカルベジロール、α遮断薬のドキサゾシン、いずれも日本の用量は米国の半分であることがお分かりかと思いますが、やはり利尿薬についてのみ、日本の常用量といいますか添付文書の用量が突出して多いということになります。
降圧利尿薬に関する検討会においてエビデンスの収集、評価並びに必要な対応の検討を行います。ここで低用量で有用性があると判断されましたら、そういう報告書がまとまりましたら、薬食審のほうの事前評価を受けることになります。そこで有用性が確認されましたら、その右に参りまして、一部変更承認の申請を行います。
もたもたする間に、併用知見ではあるが・・・ACCOMPLISHトライアル(2008年 12月 04日)・・・アホでのろまですね・・・厚労省&お偉い先生たち
by internalmedicine | 2008-12-05 09:29 | 動脈硬化/循環器