思春期開始の鍵:Neurokinin B

Cambridge大学とトルコのCukurova大学が思春期開始の脳のコントロールに関わる研究成果発表」

Nature Geneticsで、Neurokinin Bがヒトの思春期発症のmaster regulationのスイッチの役割を来すことを示した。Neurokinin Bは以前から視床下部に存在し、思春期を調整する部分とはわかっていたが、鍵の要素を持つとは判明してなかった。
Neurokin Bは性ホルモン依存的疾患(前立腺癌など)への新しい治療ターゲットでもある。
避妊・思春期遅発症などの治療としても考慮されている。
GnRHホルモンの遊離は脳が支配しており、性ホルモンの産生の一連続をスタートさせる働きを有することがわかり、GnRH分泌が成長後、スイッチ停止され思春期の時さらにスイッチがつけられるかが不明であった。この過程を調整の新しいシグナルを同定するため、遺伝的欠損家族調査戦略をとり、遺伝的欠損家系を調査し、2つの遺伝うぃTAC3(1家系)、TACR3(3家系)を見いだした。
これらの遺伝子はNeurokinin Bの機能に関与し、TACR3はその受容体を産生し、TAC3遺伝子はNeurokinin Bをcodeする。
マウス・ラットのNeurokinin Bと思春期の関係が極少ない研究しかなく、おもに水バランス、認知機能他で主に調査されていたのである。



TAC3 and TACR3 mutations in familial hypogonadotropic hypogonadism reveal a key role for Neurokinin B in the central control of reproduction
Nature Genetics
Published online: 11 December 2008 | doi:10.1038/ng.306





脳腸ホルモン 2007.5.14

by internalmedicine | 2008-12-12 18:05 | 医療一般  

<< アルコール消費量増加ほど脳容量... 後期高齢者の心血管疾患・癌の頻度 >>